2019年12月06日
2019年12月05日
2019年12月04日
「子規句集」より(大三十日)
前書きに「漱石虚子来る」
漱石が来て虚子が来て大三十日
上五句が七文字になっているのはまだしも、前書きに書かれている内容だ。
大三十日に二人が来てくれるが余程嬉しかったのだろう。
漱石は同年の友人、虚子は郷土の後輩。
虚子の俳号の名付け親は子規である。
虚子の本名は高浜清である。
キヨシがキョシが良かろう。
本人も断るわけにもいかない。
満更でもなかったようだ。
その経緯は、虚子が自書に書いている。さて漱石だが
前書きに「漱石来たるべき約あり」

梅活けて君待つ庵の大三十日
虚子さてどんな気持ちだったろう。
漱石が来て虚子が来て大三十日
上五句が七文字になっているのはまだしも、前書きに書かれている内容だ。
大三十日に二人が来てくれるが余程嬉しかったのだろう。
漱石は同年の友人、虚子は郷土の後輩。
虚子の俳号の名付け親は子規である。
虚子の本名は高浜清である。
キヨシがキョシが良かろう。
本人も断るわけにもいかない。
満更でもなかったようだ。
その経緯は、虚子が自書に書いている。さて漱石だが
前書きに「漱石来たるべき約あり」

梅活けて君待つ庵の大三十日
虚子さてどんな気持ちだったろう。
2019年12月03日
2019年12月02日
「子規句集」より(紫苑)
竹籠に紫苑活けたり軸は誰

子規は、漱石の寓居の一間を借りた。
そこでふたりは俳句談義をしたのであろう。
桔梗活けてしばらく仮の書斎かな
紫苑も帰郷のように紫色だったろう。
はて、その床の間にある掛け軸は、誰のもの。

子規は、漱石の寓居の一間を借りた。
そこでふたりは俳句談義をしたのであろう。
桔梗活けてしばらく仮の書斎かな
紫苑も帰郷のように紫色だったろう。
はて、その床の間にある掛け軸は、誰のもの。
2019年12月01日
「子規句集」より(蘆)
蘆の穂に汐さし上る小川かな

日本は豊葦原瑞穂の国と古くは呼ばれた。
稲の周りには蘆が茂っている風景を想像する。
小説家徳富蘆花はペンネームに蘆を使っている。
蘆は「悪し」で読み方が悪いので「葦」と書かれるようになった。
「葦」は「良し」である。
海辺に近い小川を汐が上って川面に垂れた蘆の穂を濡らしている。
橋やあらん漁夫帰り行く蘆の花
連作である。

日本は豊葦原瑞穂の国と古くは呼ばれた。
稲の周りには蘆が茂っている風景を想像する。
小説家徳富蘆花はペンネームに蘆を使っている。
蘆は「悪し」で読み方が悪いので「葦」と書かれるようになった。
「葦」は「良し」である。
海辺に近い小川を汐が上って川面に垂れた蘆の穂を濡らしている。
橋やあらん漁夫帰り行く蘆の花
連作である。
2019年11月30日
2019年11月29日
2019年11月28日
「子規句集」より(鹿)
ともし火や鹿鳴くあとの神の杜

秋の鹿の鳴き声には寂しさを感じる。
奈良公園やその森にいる鹿が鳴いているのだろう。
灯籠のともし火は春日大社のものであろうか。
鹿もねぐらに帰る。
秋の鹿の鳴き声には寂しさを感じる。
奈良公園やその森にいる鹿が鳴いているのだろう。
灯籠のともし火は春日大社のものであろうか。
鹿もねぐらに帰る。
2019年11月27日
2019年11月26日
「子規句集」より(秋風)
秋風や平家吊(ともら)ふ経の声
子規には須磨の句が多い。
療養の地だったからである。
日清戦争従軍記者として中国に渡り、帰路船中で喀血した。
秋風にのって流れてくる平家をもらう読経は物悲しく聞こえる。
「一ノ谷の戦破れ、討たれし平家の公達哀れ」
文部省唱歌「青葉の笛」は後年のことである。
2019年11月25日
「子規句集」より(秋高し)
秋高し鳶舞ひ沈む城の上

秋の空に雲はあるが、高いところにあって「秋高し」という季語がピッタリする。
鳶が城の周りを飛んでいる。
一瞬城の影に入り見えなくなった。
城は、松山城であろう。
こんな秋空の下で子規と漱石が、会い、別れを詠んだ句がある。
行く我にとどまる汝に秋二つ
秋は二人の友情を包んでいる。
漱石の秋、子規の秋である。

秋の空に雲はあるが、高いところにあって「秋高し」という季語がピッタリする。
鳶が城の周りを飛んでいる。
一瞬城の影に入り見えなくなった。
城は、松山城であろう。
こんな秋空の下で子規と漱石が、会い、別れを詠んだ句がある。
行く我にとどまる汝に秋二つ
秋は二人の友情を包んでいる。
漱石の秋、子規の秋である。
2019年11月24日
「子規句集」より(麦藁)
麦藁や地蔵の膝にちらしかけ

田植えの前、昨年蒔いた麦が収穫される。
麦の茂った様を「麦秋」という粋な季語があるが、夏の季語である。
刈り取られた麦を地蔵の膝の上にのせたのは、意図あってしたことではない。

田植えの前、昨年蒔いた麦が収穫される。
麦の茂った様を「麦秋」という粋な季語があるが、夏の季語である。
刈り取られた麦を地蔵の膝の上にのせたのは、意図あってしたことではない。
2019年11月23日
「子規句集」より(凌霄)
家毎に凌霄咲ける温泉(いでゆ)かな

この地の温泉宿は申し合わせたようにノウゼンカズラを植えている。
蔓でからまりオレンジ色の花を咲かせる。
花も大きく人目に目立つ花である。
外来種のようだが、平安時代から親しまれていたという。

この地の温泉宿は申し合わせたようにノウゼンカズラを植えている。
蔓でからまりオレンジ色の花を咲かせる。
花も大きく人目に目立つ花である。
外来種のようだが、平安時代から親しまれていたという。