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2012年10月01日

浜昼顔

心に浮かぶ歌・句・そして詩30

「浜昼顔」という歌謡曲がある。作曲は古賀政男で五木ひろしの持ち歌である。作詞が寺山修司である。
家のない子のする恋は
たとえば瀬戸の赤とんぼ
ねぐらさがせば陽が沈む
泣きたくないか日ぐれ径日ぐれ径

詞そのものから何とも言えない淋しさ、せつなさが伝わってくる。ただその裏には、必死に生き抜こうとする力も感じる。昭和五十八年に四十七歳で亡くなっているが、俳人、歌人、小説家、脚本家などに才能を発揮したマルチタレントであった。死因は肝硬変だったというから酒に心を紛らわす日々も多かったかもしれない。
  

Posted by okina-ogi at 10:58Comments(0)日常・雑感

2012年10月01日

悲しくなったときは

心に浮かぶ歌・句・そして詩28
9月29日(土)大宮駅に近い日本聖公会の教会で、戦後の童謡、歌曲の音楽会(企画・構成 滝澤隆、ピアノ 高橋恵子、ソプラノ 鈴木千尋、山中久恵)があった。その中で寺山修司の詩を中田喜直が作曲した「悲しくなったときは」は心に沁みるものがあった。

悲しくなったときは 海をみにゆく
古本屋の帰りも 海をみにゆく
貴方が病気なら 海をみにゆく
心貧しい朝も 海をみにゆく

あぁ海よ 
大きな肩と広い胸よ
おまえはもっと悲しい
おまえの悲しみに
私のこころは洗われる

どんなつらい朝も
どんなむごい夜も いつかは終わる
人生はいつか終わるが
海だけは終わらないのだ

悲しくなったときは 海をみにゆく
ひとりぼっちの夜も 海をみにゆく
  

Posted by okina-ogi at 06:45Comments(0)日常・雑感