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2020年01月31日

「子規句集」より(冬木立)

          冬木立五重の塔の聳えけり

落ち葉が終わってすっかり冬木立になった。
そのためか五重の塔がくっきり見えるようになった。
木は塔の下方にあって塔を見上げるような位置に作者はいる。
  

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2020年01月30日

「子規句集」より(はし鷹)

はし鷹の拳はなれぬ嵐かな


はし鷹は、どんな鳥なのか。
鷹の一種には違いない。
鋭い目つきで、嵐に向かって枝を離れない迫力がある。
  

Posted by okina-ogi at 10:49Comments(0)書評

2020年01月29日

「子規句集」より(千鳥)

           上げ汐の千住を越ゆる千鳥かな


夕方千住の浜辺に行ってみると千鳥の飛んでいくのが見えた。
千鳥足の歩く様は見られなかった。
当時の海岸は今では埋め立てられている。
  

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2020年01月28日

「子規句集」より(鶺鴒)

           鶺鴒や水瘦せて石のあらわなる


秋から冬ににかけて川の水がすっかり少なくなる。
川底にあった石も姿を現す。
鶺鴒などは、飛び石のようにして川を渡る。
  

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2020年01月27日

「子規句集」より(秋風)

           秋風の上野の出茶屋人もなし

春の桜の時期は、花見客も多かった。
夏の木陰も涼しさを与えてくれる。
出茶屋の客も秋風が吹けば人もいない。
  

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2020年01月26日

「子規句集」より(色鳥)

色鳥や頬の白きは頬白か


意外と俳人でも鳥の名前を正確に言い当てるのは難しい。
人のそばに来るわけでもなく、遠くにいて、何かの音に驚いて飛び去ってしまう。
色鳥は、秋に渡ってくる美しい小鳥である。
頬白もその類である。
  

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2020年01月25日

「子規句集」より(蓮の花)

不忍池
            昼中の堂静かなり蓮の花


子規の家から不忍池はそれほど遠くない。
今も弁天堂がある。
途中休憩の場所ができただけで、人も少なく、つくづくと蓮の花を見ることができた。
  

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2020年01月24日

「子規句集」より(枯野)

            野は枯れて杉二三本の社かな

本願寺に近いところの神社であるかは定かでないが、東京にある社である。
杉は二三本しかないが樹齢を重ねた杉に違いない。
当時の東京には田舎の風景が残っていた。
  

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2020年01月23日

「子規句集」より(枯野)

           日のさすや枯野のはての本願寺

子規庵は上野の近くにある。

凩の上野の近きいほりかな
前句の本願寺は、まわりに家がなく枯野だったようだ。
写生を俳句の根本と考える子規に散文でスケッチしてもらいたかった。
今の築地本願寺は後に建てられた。
  

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2020年01月22日

「子規句集」より(夜寒)

母と二人いもうとを待つ夜寒哉

子規の看病と身の回りの世話は、母親と妹の手によった。
妹は、買い物に出たのか、外に用事を足すことがあって戻らない。
待つ時間も長く、夜も冷えてきた。
         いもうとの帰り遅さよ五日月
という句もある。
  

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2020年01月21日

「子規句集」より(秋海棠)

臥してみる秋海棠の木末かな
また、「家人秋海棠を剪らんというを制して」と前書きして
           秋海棠に鋏をあてること勿れ


二句を敢えて説明しなくても子規の心境と状況がわかる。
  

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2020年01月20日

「子規句集」より(牡丹)

           寝床から見ゆる小庭の牡丹かな


牡丹も子規が愛した花である。
小庭に咲いている牡丹は、寝ながら眺めなければならない。
その色の変化や散ってゆく様子も寝床からの観察でしかできない。
  

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2020年01月19日

「子規句集」より(時雨)

          鶏頭やこたえこたえて幾時雨

鶏頭も子規が愛した花である。
毎日のように降る時雨の冷たさに耐えて咲いている。
それを見て鶏頭に思い寄せる情を禁じ得ない。
  

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2020年01月18日

「子規句集」より(梅の実)

           鉢植えの梅の実黄なり時鳥


季重ねだが、梅の実に重きを置いている。
時鳥は、子規本人とも考えられる。
梅の実が黄色く熟したところに時鳥が来て泣いたかもしれない。
梅は、子規の好きな植物で鉢に盆栽のように植えていたのだろう。
  

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2020年01月17日

「子規句集」より(樽柿)

            樽柿を握るところを写生哉

子規は俳句の根本を写生(スケッチ)と唱えた張本人である。
子規のスケッチが残っているが、決して悪くはない。
柿を左手に握り、右手でスケッチした。
結構疲れる作業であったろう。
  

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2020年01月16日

「子規句集」より(蕃椒)

蕃椒(とうがらし)広長舌をちじめけり

前書きに「有省」と書いてあるから、広長舌の主は子規である。
蕃椒を口にすれば、広長舌が治るだろうと自省の句会を持った。
蕃椒は、南方渡来の種で唐辛子ではない。
辛さも少ない。

  

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2020年01月15日

「子規句集」より(夏野)

            かたまりて黄なる花咲く夏野かな

かたまって咲いている花はなんであろうか分からない。
とにかく黄色のかたまりに目がゆく。
近くに寄ってみようとはしなかった。
そのほうが良い風景になっている。
  

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2020年01月14日

「子規句集」より(梅)

惜しげなく梅折りくれぬ寺男


子規が散策していると、何も言わずに梅の枝を折って寺男が惜しげもなくくれた。
和尚には内緒である。
子規が梅の花が好きなのを知っている。
  

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2020年01月13日

「子規句集」より(春の風邪)

           蒲団着て手紙書くなり春の風邪

子規の病床は、冬でも日当たりの良い場所にあった。
机に向かって手紙を書くことができず、蒲団をはおって書くことになった。
風邪のためである。
  

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2020年01月12日

「子規句集」より(春)

雪の絵を春も掛けたる埃哉

季節にふさわしいと思い掛けた雪の絵も、春になってそのままになっている。
埃がついてなんとも忌まわしい。
子規は床の間に季節に相応しい掛け軸や花を飾っていたが、体が思うようにならなかった。
  

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