2020年07月14日
『虚子五句集』より(枯野)
遠山に日の当たりたる枯野かな
明治三十三年の句である。
虚子は二十代、しかも俳句を始めてから日の浅い時の作品。
虚子の代表作になっている。
句の鑑賞はしないが好きな句である。
山は暮れて野は黄昏の薄かな 蕪村
と比較しても見劣りがしない。
明治三十三年の句である。
虚子は二十代、しかも俳句を始めてから日の浅い時の作品。
虚子の代表作になっている。
句の鑑賞はしないが好きな句である。
山は暮れて野は黄昏の薄かな 蕪村
と比較しても見劣りがしない。
2020年07月14日
『俳句五十年』 高浜虚子 中央文庫
『子規句集』岩波文庫で子規の句集を眺めながら、高浜虚子のことが気になってきた。
本書は、口述筆記で俳句論を詳しく書いてあるわけではない。
明治三十年代以降、世に出た文学者との交流が書かれている。
虚子は長寿であった。
正岡子規はもちろん、夏目漱石、河東碧梧桐の記述が多い。
特に、河東碧梧桐とは俳句形式をめぐって考えをことにした。
山吹見し人の行方知らぬ 碧梧桐
遠山に日の当たりたる枯野かな 虚子
結果的には、子規の近代俳句の革新は、虚子によって大河となり今日に流れている。
2020年07月14日
「漱石句集」より(菊)
黄菊白菊酒中の天地貧ならず
漱石は酒豪ではないがたしなむことはあったに違いない。
盃に菊を浮かべて酒を飲んでみないとこういう句にならない。
ほんのり酔って酒中の天地をあじわった。
漱石は酒豪ではないがたしなむことはあったに違いない。
盃に菊を浮かべて酒を飲んでみないとこういう句にならない。
ほんのり酔って酒中の天地をあじわった。
2020年07月13日
「漱石句集」より(乙鳥)
思うことただ一筋に乙鳥かな
燕は、一直線にに飛び、それでも方向を切り返られる。
ツバメ返しという技である。
巌流島で武蔵と戦った佐々木小次郎の剣はツバメ返しと呼ばれた。
一筋さは純真さでもある。
燕は、一直線にに飛び、それでも方向を切り返られる。
ツバメ返しという技である。
巌流島で武蔵と戦った佐々木小次郎の剣はツバメ返しと呼ばれた。
一筋さは純真さでもある。