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2020年09月30日

『高浜虚子句集』より(麦の穂)

            麦の穂の出揃ふ頃のすがすがし


春も進み夏に向かって麦の穂が出揃った。
当然青々としてすがすがしい。
実る頃になると畑は黄色に染まる。
麦秋である。
  

Posted by okina-ogi at 08:12Comments(0)書評

2020年09月29日

『高浜虚子句集』より(春寒し)

                  かりそめの情けは仇よ春寒し

ちょっとした心のこもらない情はかえって気分を害する。
春寒の時はなおそう感じる。
複雑な心境を呼んでいる。
  

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2020年09月28日

『高浜虚子句集』より(日向ぼこ)

          太陽を礼讃してぞ日向ぼこ

素直に太陽に感謝するしかない。
冬の日だまり、日向ぼっこはありがたい。
太陽に向かって手を合わせたい気持ちになる。
  

Posted by okina-ogi at 08:44Comments(0)書評

2020年09月27日

『高浜虚子句集』より(風花)

                日ねもすの風花淋しからざるや

一日中降る風花になっている。
風花だから深く積もるわけではないが外に出ようという気がしない。
淋しくないと言ったら嘘になる。
  

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2020年09月26日

『高浜虚子句集』より(初詣)

                人に恥ぢ神はに恥ぢず初詣

人に恥いることはあるが神に恥じることはない。
明治天皇御製に
「目に見えぬ神に向かいて恥ざるは人の心の誠なりけり」
がある。
同じ初詣の句に

神は唯臠すのみ初詣
がある。神がみてくださっている。
  

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2020年09月25日

『高浜虚子句集』より(掛稲)

                掛稲に山また山の飛騨路かな


飛騨路も稲の収穫の時期になっている。
稲刈りも終わり稲掛けに稲が掛かっている。
稲を天日にさらすのである。
そんな風景の中を歩いている。
  

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2020年09月25日

『高浜虚子句集』より(落葉掃)

                 箒あり即ちとって落葉掃

虚子に落葉掃きの句が多い。
きれい好きでこまめな性格なのかもしれない・
箒を見つけるとすぐにつかんで掃いた。
落葉掃きが好きなのである。
  

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2020年09月24日

『高浜虚子句集』より(無月)

             
 欄干によりて無月の墨田川

せっかくの月が顔をを出さない。
隅田川を歩きながら月の出を待ったが出てこない。
欄干寄って隅田川を眺めるが月は出ない。
無月も良しとする。
私事ながら、月見の宴に誘われたことがある。
場所は、関門海峡を見下ろす神社である。

無月なれど満殊干殊の島の影
20年前の句であるが、無月でも薄明かりに島が見えた。
  

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2020年09月23日

「高浜虚子句集』より(極署)

                月青くかかる極署の夜の町


雲にかかった月なのだろうか。
月が青く感じられた。
その下に夜の町がある。
極署の夜である。
  

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2020年09月22日

(高浜虚子句集』より(涼しさ)

             船涼し左右に迎ふる対馬壱岐

洋行(ヨーロッパ)の帰路に上海からの船に乗った。
その帰りの風景である。
日本本土でなく、対馬と壱岐の島が迎えてくれた。
船の上には涼しさがある。
  

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2020年09月21日

『高浜虚子句集』より(温石)

草庵に温石の暖一つ

高崎市にに「温石」という店がある。
蕎麦がメインの食堂で、開店して三十年以上になる。
店の名前の温石は、石を焼いて暖を取る もの。
今では見ることができない。
温まった石を布で巻いて暖を取るのである。
湯たんぽのようにして使うし、火燵の中に入れて使ったりした。
  

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2020年09月20日

『高浜虚子句集』より(萩)

           もの置けばそこに生まれる萩の蔭


秋日が様々なものの影を作る。
日ざしが強く影も濃い。
萩の蔭は、置物の上に落ちる。
そのことが気持ちよくもある。
  

Posted by okina-ogi at 09:52Comments(0)書評

2020年09月19日

『高浜虚子句集』より(朧夜)

                 朧夜や男女行きかひ行きかひて


都会の繁華街に出たところ多数の男女が行きかっている。
今日は、朧夜である。見上げると朧月がある。
ほのぼのとして月の光に照らされて、男女が行きかうことに感ずるところがあった。
「今宵会う人皆美しき」である。
  

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2020年09月18日

『高浜虚子句集』より(凍鶴)

                凍鶴の首を伸ばして丈高き

冬の鶴が首を伸ばしている。
丈の高さにびっくりする。
羽根を広げた鶴でもない。
やがて飛び去って行く。
  

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2020年09月17日

『高浜虚子句集』より(冬日和)

             冬日和柔か冬木柔か何れぞや


冬日が冬木に当たっていて柔らかな感じがする。
季語は、冬日和だと思うが、冬木でも良いような気がする。
そんな小春日のような日である。
  

Posted by okina-ogi at 09:09Comments(0)書評

2020年09月16日

『高浜虚子句集』より(暑さ)

    熱帯の海は日を呑み終わりたる
    この暑さ火夫や狂わん船やとまらん


ヨーロッパ旅行の帰路はスエズ運河を利用した。
ここで熱帯の耐えがたい気象を体験。
ヨーロッパの文明よりも熱帯の気象に関心を持ったかもしれない。
  

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2020年09月15日

『高浜虚子句集』より(春)

                  春の寺パイプオルガン鳴り渡る


春の寺は教会でシェイクスピアゆかりの教会である。
パイプオルガンの音色に驚いている。
季節は春である。
季語そのものが日本の風土からから生まれているために海外旅行で句を作るのに苦労する。
しかし、感動は新鮮で大きい。
  

Posted by okina-ogi at 10:14Comments(0)書評

2020年09月14日

『高浜虚子句集』より(梨花)

両岸の梨花にラインの渡し船


虚子洋行のスケッチである。
ラインはライン川で、両岸に梨の花が咲いている。
そこを船で渡った。
  

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2020年09月13日

『高浜虚子句集』より(春風)

             春風や柱像屋根を支えたる


ポツダムの宮殿に、日本の建築の柱とその違いに驚いている。
彫られた像が屋根を支えているように見えた。
春風が流れて気持ちがいい。
  

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2020年09月13日

『高浜虚子句集』より(藤袴)

                枯れ果てしものの中なる藤袴


藤袴は秋の七草の一つである。
多年草で、大陸から古い時代に渡て来た花なので日本人になじみが強い。
草丈は、1メートルくらいで;枯草の上に目立って咲いている。
秋の七草は他に、桔梗、女郎花、撫子、葛の花、尾花、萩がある。
  

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