☆☆☆荻原悦雄のフェイスブックはこちらをクリック。旅行記、書評を書き綴っています。☆☆☆

2022年03月31日

『蕪村俳句集』より(若葉)

浅間山けぶりの中の若葉かな


浅間山は、江戸時代に大爆発をしている。
蕪村が見た浅間山は、明和年間である。
西暦でいうと、1764年~1772年である。
天明年間は、1781年から1782である。
噴火の前の浅間山は、麓に若葉もあった。
  

Posted by okina-ogi at 08:09Comments(0)書評

2022年03月30日

『蕪村俳句集』より(かんこ鳥)

                 羽根色も鼠に染めつかんこ鳥


よく見ると閑古鳥の羽根の色は鼠色である。
この鳥に似合う色である。
「利休鼠」の色は茶人に好まれるが、比べてみてはどうか。
  

Posted by okina-ogi at 06:49Comments(0)書評

2022年03月29日

『蕪村俳句集』より(蚊遣)

                  学びする机のうへの蚊遣かな


机を前にして本を読む。
蚊が出て刺されないように机の上に蚊遣を置く。
蚊は近づかないが、中には近づく者もいる。
  

Posted by okina-ogi at 06:31Comments(0)書評

2022年03月28日

『蕪村俳句集』より(かんこ鳥)

                  親もなく子もなき声やかんこ鳥


蕪村は、閑古鳥への関心が強い。
蕪村の生い立ちと関係があるのかはわからない。
その鳴き声を淋しく感じたのである。
親もなく子もない一羽だけの境遇に似ている。
  

Posted by okina-ogi at 07:11Comments(0)書評

2022年03月27日

『蕪村俳句集』より(かんこ鳥)

                 何喰て居るかもしらじかんこ鳥


かんこ鳥の句が続く。
普段何を食べているのだろうという素朴な疑問である。
おそらく虫なのだが、疑問は解けない。
  

Posted by okina-ogi at 06:08Comments(0)書評

2022年03月26日

『蕪村俳句集』より(かんこ鳥)

                  榎から榎に飛ぶやかんこ鳥


閑古鳥は郭公の事である。
鳥に詳しくない筆者は、そのことをを恥ずかしながら知らなかった。
閑古鳥が榎木から榎木へ飛んだというだけの句であるが驚きを感じたのであろう。
  

Posted by okina-ogi at 07:46Comments(0)書評

2022年03月25日

『蕪村俳句集』より(ぼたん)

                 短夜や夜の間に咲けるぼたん哉


昼は莟だったと思っていたら翌朝見ると咲いている。
夏の夜は短いのに。
短夜とぼたんは季重ねで甲乙つけがたいが、ぼたんにすることにした。
人を喜ばせたから。
  

Posted by okina-ogi at 06:52Comments(0)書評

2022年03月24日

『蕪村俳句集』より(蝸牛)

                  蝸牛何おもふ角の長みじか


蝸牛を見ていると、角が長くなったり短くなったりする。
何を考えているのか興味が湧く。
童謡「でんでんむし}は後世の歌である。
「でんでん虫虫蝸牛。お前の頭はどこにある。角だせやりだせ、目玉だせ」
  

Posted by okina-ogi at 08:37Comments(0)書評

2022年03月23日

『蕪村俳句集』より(春の水)

                  流れ来て池をもどるや春の水


川から水を引きこんでいるからには大きな池であろう。
少しずつではあるが春の水が流れ込んでいる。
鯉などの生き物には恵みの水である。
  

Posted by okina-ogi at 07:15Comments(0)書評

2022年03月22日

『蕪村俳句集』より(さくら)

                  むき蜆石山のさくら散りにけり


蜆は瀨田の名産である。
石山寺は、紫式部が『源氏物語』を書いた寺として知られている。
桜ももう散ってしまった。
  

Posted by okina-ogi at 07:47Comments(0)書評

2022年03月21日

『蕪村俳句集』より(春の水)

                  湖や堅田のわたりを春の水


湖は琵琶湖のこと。
堅田の渡りを春の水が流れ、保津川となり京都を流れる。
そして淀川に合流し大阪湾に注ぐ。
  

Posted by okina-ogi at 09:50Comments(0)書評

2022年03月20日

『蕪村俳句集』より(白梅)

                 白梅やわすれ花にも似たるかな


梅が咲いている期間は、桜と違って長い。
枝にしつこく咲いているように。
八分散りくらいの梅の花は、逆に季節外れに咲く忘れ花に似ている。
  

Posted by okina-ogi at 07:04Comments(0)書評

2022年03月19日

『蕪村俳句集』より(山桜)

                 まだきともちりとも見ゆれ山桜


山桜は、いまだに散っていないとも散ったとも見える。
山の中に淡い色をした山桜を遠くから見るとそう感じる。

敷島の大和心を人問えば朝日に匂う山桜花

日本人は山桜が好きだ。
  

Posted by okina-ogi at 07:33Comments(0)書評

2022年03月18日

『蕪村俳句集』より(梅)

                   こちの梅も隣のうめも咲きにけり


蕪村にしては平易な句である。
自分の見る範囲の梅は咲いているのだから、視野に入らない梅も同じように咲いているのだろう。
  

Posted by okina-ogi at 07:13Comments(0)書評

2022年03月17日

『蕪村俳句集』より(鴬)

                 家にあらで鴬きかぬひと日かな


家にいるときは、よく鳴いてくれる鴬も、外出すると鳴き声が聞こえてこない。
自分が移動すると鴬も飛び去ってしまうのか。
一日鴬の声を聴かない日になった。
  

Posted by okina-ogi at 07:44Comments(0)書評

2022年03月16日

『蕪村俳句集』より(さくら)

                  ちるはさくら落ちるは花のゆうべかな


昼はさくらが散り、夕べも花が散っている。
少しずつ少しずつ桜の花は散っている。
散ると落ちるは少し違った感じに思える。
昼は「さくら」、ゆうべは「花」と表現を変えていることも意識するべきである。
  

Posted by okina-ogi at 07:58Comments(0)書評

2022年03月15日

『蕪村俳句集』より(柳)

                  柳から日のくれかかる野路かな


日がくれかかり、あたりは次第に暗くなる。
野路を行くと、枝の細い柳が最初に暮れて行く感じがする。
芽吹きの枝も見えなくなる。
  

Posted by okina-ogi at 08:18Comments(0)書評

2022年03月14日

『蕪村俳句集』より(鴬)

                  留守もりて鶯遠く聞日かな


一人留守番をしていると、いろいろな音や鳥の鳴き声が聞こえてくる。
鶯の鳴き声も遠くから聞こえてくる。
  

Posted by okina-ogi at 07:32Comments(0)書評

2022年03月13日

『蕪村俳句集』より(梅)

                  野路の梅白くも赤くもあらぬ哉


野道に咲く梅は、紅梅とも白梅とも言えぬ色をしている。
桃色より薄い色だ。
「紅養老」という品種があるが、その花の色に似ている。
梅の花もよく見るといろいろな色がある。
  

Posted by okina-ogi at 07:26Comments(0)書評

2022年03月12日

『蕪村俳句集』より(春)

                  歩き歩き物おもふ春のゆくへかな

春になって心地良い日が多くなった。
少し散歩しようという気にもなる。
春の草花を見ながら思いを巡らす。
  

Posted by okina-ogi at 06:51Comments(0)書評