☆☆☆荻原悦雄のフェイスブックはこちらをクリック。旅行記、書評を書き綴っています。☆☆☆

2012年11月24日

「中国 王朝の至宝」(2012年11月)

古代を覗く
 
 上野の森にある東京国立博物館で、特別展として「中国 王朝の至宝」が開催されている。日中国交正常化四〇周年を記念して開催されたのであるが、尖閣列島の所有問題で、両国の間に暗雲が立ち込めたが中止にならなかった。中国は、四千年の歴史があるという。最初の王朝である「夏」から数えているのであろう。最近、発掘により、「夏」の存在が明らかになってきた。
 
 上野公園の木々は紅葉が丁度よい。銀杏の黄葉が見事である。東京美術館では、「ツタンカーメン展」があり、すっかり古代文明の展示会オンパレードとなっている。東京国立博物館の本館では、古事記一三〇〇年を記念して「出雲 聖地の至宝」の特別展が同時開催されている。国立博物館のパスポート会員は、両方とも無料で鑑賞できる特典が与えられているので、十一月二十三日の祭日を利用して、日本、中国の古代を覗いてみることにした。「出雲 聖地の至宝」の特別展は会期が迫っていて、順番待ちになっている。それに反し、「中国 王朝の至宝」の特別展は、一か月先まで会期があり、それほどの混雑はない。
 
 中国大陸には、二度行ったことがあり、国内でも中国展を数回見ているのでそれほど目新しさを感じないのであるが、漢字という文字を持ったことの大きさを、中国の歴史の何にも勝る「至宝」と思えた。殷の時代の甲骨文字、爵や鼎といった、はるか古代の容器、兵馬俑に埋められていた兵士の像、唐三彩の陶器、などは始めて見るものばかりだが、それほど驚きの目でみるという感じではなかった。北宋の「阿育王塔」は、釈迦の生涯を側面に描いていると解説にあったように思うのだが、金のメッキと宝石が埋め込まれ、一メートルの高さがあり、見応えがあった。本邦初公開ということで、なおさら来館者の目を釘付けにしていた。ツタンカーメン像を見たような気分になれた。
 
 現在、中国との関係はギクシャクしている。あのように大きな国が、人の住んでいない小さな島の所有権を主張して、日系企業の焼き打ちまでしている。現代の中国は、自己中心的で、徳もない小人の国家に見えてならないが、漢民族を中心とした他民族国家という背景は理解できなくはない。国家統一ということは、四〇〇〇年の歴史のテーマになっている。しかし、日本も多くの文化を中国に学び、漢字を使わせてもらっている。その親近感は沁みついている。この文字がなければ『古事記』も書かれなかった。出雲の特別展にはあえて触れないことにする。


同じカテゴリー(日常・雑感)の記事画像
晴耕雨読
「秋刀魚の味」・「彼岸花」
映画『晩春』小津安二郎監督 松竹映画
映画「関ヶ原」鑑賞
映画「麦秋」鑑賞
台風迷走
同じカテゴリー(日常・雑感)の記事
 『天才を育てた女房』 (2018-02-20 20:31)
 確定申告 (2018-02-19 17:12)
 家屋点検 (2018-02-05 14:42)
 岡潔大人命四十年祭 (2018-02-03 11:57)
 晴耕雨読の家計事情 (2018-01-26 16:47)
 晴耕雨読 (2018-01-23 12:43)

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
「中国 王朝の至宝」(2012年11月)
    コメント(0)