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2012年12月15日

明治は遠くなりにけり

心に浮かぶ歌・句・そして詩67

大正元年は、西暦では、1912年であり、この年に生まれた人は100歳になる。
 
降る雪や 明治は遠くなりにけり
            中村 草田男

 この年に亡くなった人は、没100年ということになる。石川啄木がこの年に亡くなっているが、明治45年である。大正元年と重なる年になっている。明治天皇の崩御は、1912年7月30日である。明治天皇の大葬の日に殉死した人がいる。乃木希典将軍である。夫人もともに自刃した。日露戦争の激戦を戦った将軍として、歌にもなった。

「水師営の会見」
1 旅順開城約成りて 
 敵の将軍ステッセル
 乃木大将と会見の
 所は何処水師営

 2 庭に一本棗の木
 弾丸あともいちじるく
 くづれ残れる民屋に
 今ぞ相見る二将軍
良く歌われる1番と2番である。作詞したのは、佐々木信綱である。
4番に「昨日の敵は、今日の友」というのがある。明日は、衆議院選挙の投票日。スポーツでもノーサイドになれば、お互いをたたえ合う。政治の行くへはどうなるのだろう。しかし戦争は、悲惨であることは、否定できない。乃木将軍は詩人でもあった。戦いを振り返り、漢詩にした。

金州城下作   乃木 希典
山川草木轉荒涼
十里風腥新戰場
征馬不前人不語
金州城外立斜陽


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Posted by okina-ogi at 09:37│Comments(0)日常・雑感
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