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2012年12月16日

『木を植えた男』


『木を植えた男』原作 ジャン・ジオノ 絵 フレデリック・バック
                  あすなろ書房 1600円(税込)

 この絵本を手にしたわけではない。映画になったものを上映したので、その内容を知っているのである。昭和天皇が崩御され、御生誕の日が「みどりの日」として祭日になった。その「みどりの日」を意識して上映会を企画した記憶がある。20年以上も前の話である。

 その後、「みどりの日」は、5月の連休の中に移行している。この作品を推薦してくれたのは、「花と緑の農芸財団」に関係していた近藤龍良さんという方であった。理事長は、読売巨人軍の監督をしていた長島茂雄だった。近藤さんは、現在の高崎市倉渕町で、農場を経営し、元商社マンの企画力を発揮し、町ぐるみで都会の人々が週末、田舎で農業ができる空間運動を展開していた。その主旨に賛同してこの映画会になったのである。映画は、緑を守るために、ひたすら種をまき、植林する無償の行為に感動する。   

 実際、主人公のモデルになった人はおらず、原作者の創作であったとしても、物語の構成は、作者の感性がよく表れている。井上靖の『天平の甍』に出てくる、業行という僧を連想する。彼は、中国にわたり30年間ひたすら経典を写し、日本に持ち帰ろうとした。しかし、帰路船は沈没し、経典も業行も海に消えてしまうのである。

 私の友人に、同じような人物がいる。尊敬する人の講義録を今も録音したテープから起こし、文字にしているのである。師の死から、35年の月日が流れている。先日、お会いする機会がありお礼ができた。


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