2013年02月02日
『三匹の子ブタ』 イギリスの童話
ヨーロッパの童話には、悪者としてオオカミが登場する内容のものが多い。森林文化であったヨーロッパ大陸では、長く狩猟の時代があったであろうし、牧畜を始めてからも、オオカミに家畜が食べられたり、人間が危害を受けたこともあったことが容易に想像される。
グリム童話にある「赤ずきん」にもオオカミが登場している。日本では、狐が良く登場するが、食べられるという話までにはなっていない。
『三匹の子ブタ』の話は、ディズニ―のアニメーション映画で有名になったが、原作はイギリスの昔話を童話化したもので、原作は、藁の家を建てた長男ブタ、木の家を建てた次男ブタもオオカミに食べられてしまう。煉瓦の家を建てた三男ブタは、煙突から侵入してきたオオカミを煮えたぎる鍋に落とし、料理して食べてしまうという内容だったという。これでは、あまりにも残酷で子供向けの童話にならない。
我々が知っている『三匹の子ブタ』のあらすじでは、長男ブタも、次男ブタも三男ブタの家に逃げ込み、兄弟の協力で沸騰した鍋にオオカミを落とし、火傷を負ったオオカミが逃げていくという内容になっている。
統計的に調べたデータ―を見たことはないが、男兄弟では、下の方が勤勉で知恵がある場合が多いような気もする。親も、最初の子は、過保護に育てる傾向があるのは、古今東西に共通しているのかもしれない。
Posted by okina-ogi at 07:00│Comments(0)
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