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2013年05月26日

『福祉を廻る識者の声』8(丹羽正治)

無理                     丹羽正治
 近頃の新聞紙などを見ていると、サラ金でああだこうだということがよく書かれている。特に去年の後半ぐらいから、サラ金の貸手の方が倒産したり潰れかけたりしているという記事が見受けられるようになった。
 御承知のように金を借りる人があるなら金を貸す人もある。
サラ金という名で貸したり借りたりする場合には、世間のヒトもピンと来るように借手にとっては切羽詰った金の借用であり、貸手にとっては大変高い利子をとろうという融資なのである。
 借りる人は、普通の銀行や郵便局へ行って預金を引き出すことも出来ねば、そこから借入をすることも出来ぬ人たちで、勿論友達や親類などにも頼みにゆけぬ人であろう。
 又事業資金のように計画的なものではなく、全く返済のあてもつかぬような極めて無計画借金である。
これで期日通りにチャンチャンと返済してゆくのは不思議なこと位は始めからわかり切っている。貸手の方もそんな事は承知の上でサラ金業者になっている。
 普通の利息をとって、又然るべき担保をとって金を貸す普通の銀行がチャンとあることも知りながら、こういう貸金業者をする。貸した金が返らなくても一寸も不思議はない。
こうしてみてくると貸手にも無理がつきまとっている。だから最初は借手の哀れな状況が伝えられたが最近になって貸手の方も参ってしまう事になった。
 これは一例だが、人のやる事というのは、すべて、無理を伴うような事で成功することは出来ないのだという事がよくわかる。
 健康上の諸問題でも、色んな物事の運営でも、人間同志の交際でも、すべて考えの基礎に若し無理があると考えた時は、信頼出来る人に判断を仰いで矢張り正しい道を歩むというのが最上の道。
 原正男先生は私の尊敬する方。この方の人生に無理はなかった。
 丹羽正治(にわまさはる)。松下電工株式会社会長。           (昭和六十年・冬号)


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