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2013年05月31日

『福祉を廻る識者の声』15(原公朗)

らしさ                     原公朗
 「いかにもあの人らしいですね」といった言葉が会話の中に出てくることがあります。学者らしい、学生らしい、これも日常使われていると思います。簡単な「らしい」という表現の中に、良くその特徴を捉えているのに驚かされます。この反面、性格の曖昧な人、また個性の乏しい人は、理解しずらいのではないでしょうか。また「男らしくない」、「女らしくない」など「らしさ」の反対もあります。性格が明瞭で表現が適切な場合が
「らしさ」となって現れてくるのでしょう。
 建築創造の難しさの一つにこの「らしさ」があります。「性格の表現」を如何にするかの難問です。大学のキャンパスならそれにふさわしい雰囲気を持ち、更に〇〇大学「らしい」、そこまで出来ていれば百点満点でしょう。また看板を見なければ倉庫なのかデパートなのか判らないようでは落第です。
 〇〇会社の社屋「らしい」、〇〇さんの住まい「らしい」、つまり「らしさの建築」を創りたいと頭を悩ませるわけです。
 建築空間にその「らしさ」を特質として表現する源泉は、企業や集団が揚げている社是やポリシーにあります。更にこの精神を具象化する建築家の手腕によるものと思われます。多くの試みの中から一つのテーマを創りだし、大きなコンポジションからディテールに到るまで一貫して表現して行く。
 歴史の流れの中にも同様のことが見受けられます。新しい文化が生まれ〇〇時代と呼ばれるエポックを画すると他の時代とは異なった特色がはっきりと現れてきます。発掘された一片の陶器からでも専門家は、その時代を見定めることでしょう。つまり時代の様式によって判断が可能であるからです。時代の精神を具象化、昇華させたものが、その時代の「らしさ」であり様式なのです。
 個人や社会の歴史も同様であり、様式を確立することが、文化であり芸術ではないでしょうか。
 
 原公朗(はらきみあき)。原建築設計事務所代表。一九五七年早稲田大学理工学部卒。現在、恵泉園・ケアホーム新生の園設計中。          

ツヤ夫人昇天                  (昭和六十一年・秋号)
 八月九日の盆踊り大会の日、この季節には珍しい涼風が吹いて、実にあざやかに澄み切った夏空に、天の川がくっきり浮かんだ。
 はてしなく 澄む追悼の 天の川
 七月十八日、〝奥様〟が亡くなった。初代恵泉園園長、原理事長夫人、原ツヤ氏である。老人にとって、心の底から信頼できる人が〝奥様〟であった。その精神が、今日の新生会の伝統を支えている。八月二十三日の本葬は、合同葬であった。榛名荘病院、教会、新生会の人々が、〝奥様〟を追悼することの一点に結集して式を行った。
 榛名荘病院と新生会の根は一つ。キリスト教精神に基づく医療と福祉の実践。この〝奥様〟の辿ってきた道をもう一度両者は自覚し、手をとりあっていきたい。今、各施設には、奥様自筆の榛名荘新生会創業の精神が記された額が掛けられている。(翁)


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