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2013年06月24日

『福祉を廻る識者の声』43(井殿 園)

尚抱壮図迎此春                井殿 園
 一月二十三日は新島襄召天記念日です。彼は同志社大学設立を企てて、募金活動のため上州を訪れましたが、体調を崩して、大磯で再起をはかりました。その病床で新春を迎えた時の漢詩が彼の心中をよく伝えています。
 歳を送りて悲しむを休(や)めよ病贏(びょうるい)の身、鶏鳴早く巳(すで)に佳辰を報ず。劣才縦(たと)え済民の策に乏しくとも、尚お壮図を抱いて此の春を迎う。
新島はこの詩を作って三週間後に、四十七歳の若さで、なお壮図を抱きながら世を去りました。新しい年を迎え、自分の壮図は何かと問いかけられます。
 黒人の公民権獲得運動に命をかけたM・キング牧師は「私は夢を持っている」と説きました。その夢は黒人も白人もそれぞれの違い越えて平等に共に生きることでした。しかし三十九歳で壮烈な最期を遂げました。
 「歳を重ねただけでは人は老いない。理想を失い、情熱の炎が失せた時に初めて老いが訪れる」、「天より、地より、神より、人より、美しき喜び、勇気と大いなる力との霊感を受ける限り人は若さを失わない」。これは「青春」と題するJ・W・レヴイスの言葉の一部です。人を若くするのは理想と情熱、上よりの霊感であることは明らかです。
 先日の新生会クリスマスの席で、原理事長から「誠の園」、「榛名憩の園」建設の壮大な将来構想をお聞きしました。その若々しさと熱情に圧倒され、これこそ新生会の夢であると強く感じました、祈りこそ達成の力であるとの一言が心に残りました。
 旧約の預言者ヨエルは「老人たちは夢を見、若者たちは幻を見る」と語りました。はかない夢や、現実離れした一時的な幻ではなく、実現へと至る夢、着実な計画を伴う幻こそが大事と心得ます。
 大きな計画でなくても、壮大なもくろみでなくてもよい。自分なりの実現可能な目標を立て、歩んで生きたい。「主は人の一歩一歩を定め、御旨にかなう道を備えてくださる」(詩編三七・二三)からです。
 
井殿 園(いでんその)。日本基督教団安中教会牧師。同志社女子大学大学院神学研究家卒。一九三一年、城崎に生まれ岡山で育つ。新島学園高校講師。             (平成六年・冬号)


春風接人                  (平成六年・冬号)
 春風接人 秋霜臨己
春風を以って人に接し、秋霜を以って己に臨む
元内閣総理大臣福田赳夫先生(新生会後援会長)の米寿に揮毫した言葉である。秋霜接人 春風臨己 というのは凡人の道であろう。
 戦後経済の復興に参画した福田先生は、〝経済の福田〟とも言われた。また、「政治は最高の道徳」を政治哲学とした。〝福田政治〟は王道を目指し、個人は愛の人であった。加えて、影で支えた実弟福田宏一氏は至誠の人であった。人の徳に選挙民が惹かれることにおいて兄弟共通するものがあった。年の瀬、田中角栄元首相が世を去った。〝今太閤〟と言われた庶民派宰相も病に勝てなかった。氏の政治的功罪は諸評あろうが、人間的魅力を語る人は多い。春風接人 秋霜臨己
 愛はスケールが大きい。全てのものを包み込む。(翁)


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