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2013年06月28日

『福祉を廻る識者の声』47(木村直樹)

阪神大震災とNGO              木村直樹
 一月十七日に発生した阪神大震災は、莫大な被害を阪神地区にもたらした。家族を失い、住む家を失った人々。難民という言葉は、遠い世界、外国の話という感じであったが、神戸の知人で家を失った話や、マスコミを通して流される情報に接して、この言葉は、急に身近なものとなった。助けを必要としている人々が、すぐ身近にいるのである。
 その後、さまざまな情報が入るようになって、わたしの知っているいくつかの団体が、救援活動をしていることを知った。それらの団体は、地震の翌日か翌々日には、被災地に入って援助活動を始めたという。それも在日外国人、障害者、お年寄など、援助の手が遅れそうなところに、いち早く注目して、活動を開始したというのである。
 これらの団体が、なぜ迅速に援助活動を始めることができたかといえば、彼らは日常的に、社会から疎んじられている人々や、アジア、アフリカなどの発展途上国に対する活動を行っていた。平和で豊かな日本の中で、豊かさからはみ出てしまった人々、差別を受けている人々、さらにはアジア、アフリカの難民に関心を寄せて来たからこそである。
さらに彼らの活動は、上からの指示を仰いでするのではなく、現場が何を必要としているかを把握して、それに基づいて自主的に行われて来ている。今回の震災では、行政の対応の遅れが指摘されているが、それはおそらく、行政組織が、上からの指示によって動いてきたからであろう。非常に際しては、動きようがなくなって当たり前である。
 これらの団体はNGO(非政府組織)と呼ばれ、行政から疎んじられているようであるが、彼らの活動から学ぶものは大きい。援助を必要とする人々へ関心を向け、その人々の必要を充分に聴き取り、自らの意志でその活動を行うというのが、これらの団体の精神である。この精神が、今、助けを必要としているひとりひとりを生かし、支えている。

 
木村直樹(きむらなおき)。一九五一年生まれ。法政大学卒。聖公会司祭。現在、榛名聖公教会牧師。(平成七年・冬号)


年賀状                   (平成七年・冬号)
年賀状には、その人それぞれの工夫があって楽しいものである。最近は、ワープロソフトが進歩してプロ顔負けの作品も珍しくない。新年の挨拶は、俳句一句と決めていたが、昨年句友(苦々しき友)の苦言に曰く「近況もなく俳句一句とは何事ぞ」 犬歯抜く 歳ともなりて クリスマス
犬歯とは糸切り歯のこと。すなわち食肉獣では牙である。今でも辞書には、初老は四十となっているが、長寿となった現代五十路ともなれば、犬歯を抜く人もある。犬歯が抜ければ食肉獣ではなくとも人は寂しいものである。クリスマスの日となって「主よ、私もやっと鋭い歯を失いました」と告白、主は応えて
「争いの元なければ平和なり」
今年願うことは、心穏かにして誠実に生きたいということ。なぜなら、「穏和の園」・「誠の園」の建築の年であるから。(翁)


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