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2013年07月11日

『福祉を廻る識者の声』61(日野原重明)

プライバシーと交わり            日野原重明
 全室個室のケアつき有料老人ホームの「新生会」の広報誌「新生」が贈られて来たので、これを読み、その特徴と活動状況を知る事が出来た。ここに入居の人だけでもなく、地域住民にも利用される新生会診療所のデイケアが始まり、また、在来の西洋医学を中心とする基本的な診療の他に、中国式鍼灸やリハビリテーションがデイケアと同時に行われるのを知り、非常にすばらしいことだと思った。
 私は、北欧やその他欧米の国々の福祉施設に比べ、日本のものは恐らく三〇年以上遅れていることに、約二〇年前の北欧やその他欧米の老人福祉施設を見学して気づくようになった。
 何と言っても、日本の大抵の老人施設には、入居する老人にプライバシーが与えられず、介護力も欧米の四分の一と低く、特別養護老人ホームでは、入居者の生活の質(QOL)は低く、多くの老人がおむつを当てられて寝たきりになっているのを見て、全く哀れに思ったのであった。
そこで今から、数年前から、日本にレベルの高い老人の総合施設を作る目的で、日本財団の多大の助成を得て、日本の三カ所に全室個室の老人施設を作った。まず富山県の庄川の「ケア・ポート庄川」、次いで島根県の吉田村に「ケア・ポート・吉田」を、そして三年前に長野県北佐久郡北御牧町に「ケア・ポートみまき」を完成した。新生の園も、全室個室と聞いて、本当によかったと思った。
日本には個室は反ってよくないという声を最初は聞いたが、夜間の睡眠や昼間の午睡以外は、ロビーなどに皆が出て交わりをするように訓練すれば、宗教的環境と相まって
理想的なモデル施設が作られると思っている。


 日野原重明(ひのはらしげあき)。一九一一年山口県生まれ。京都帝大医学部卒。財団法人聖路加国際病院理事長。主著書として『死をどう生きたか』(中央新書)、『老いを創める』(朝日新聞社)など、多数。(平成十年・秋号)


介護支援専門員               (平成十年・秋号)
月ぞ導(しるべ)こなたにいらせ旅の宿
仲秋の名月を見るたびに、この芭蕉の句を思い浮かべる。今年の夏は、梅雨明け宣言が延びて、八月になってもどんよりとした日が続いた。米どころ新潟では大雨で河川が破れ、低温、日照不足により収穫は例年を下回ること確実である。今年の仲秋の名月は、格別さやかに夜空にかかると楽しみにしていたが雲に隠れてしまった。
十月十一日、群馬県では介護支援専門員(ケアマネージャー)の試験が行われた。新生会からは、三十人を越える職員が受験した。介護を必要とする高齢者のケアプランを立てる人であるから、きわめて重要な役割である。
介護保険法が何となく足早に成立したために、俄仕込みのケアマネージャーの養成という感じがする。医師でも看護婦でも、資格の取得には多くの時間が費やされている。人相手の資格はなおさらである。(翁)


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