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2013年07月16日

『福祉を廻る識者の声』66(櫻井丘子)

未だ見ぬ事を見たと信じて           櫻井丘子
 クリスチャンの両親の下(もと)、共愛、ICU(国際基督教大学)と教育を受け、卒業にあたり母に私は福祉か、何か世の不幸な人の為に働かなければならないのではないかと相談しました。母は『福祉は責任感や義務でやるものでもない。そんな犠牲的精神を発揮しようと思うのは傲慢な事。神様がその仕事をする人を選び用意される』と申しました。それから私は、縁あって旅館の長男に嫁ぎました。その後、弟の衞が原家の正枝さんと結婚。長男なのに原姓となって榛名へ移りました。母の申した事はこの事だったのでしょうか。私の旅館は団体旅行の波に乗り、どんどん施設を増築しました。原正男先生もお越しいただき、新生会の祝会には親類として時々お招きいただきました。先生は会場で大勢の友人を紹介されます。その度に私も立たせて下さり旅館のPRをさせて下さいました。友人の多い事と気くばりのすごさにいつも御尊敬致しておりました。御自分の後継者が女性の慶子姉である事、同じ年に連れ合いを亡くした事で、何となく私と似た立場とみて下さったのでしょうか。特別贔屓(ひいき)していただいた様に思います。
 さて旅館の経営をまかされ、つくづくと思うことは自分一人の力では何も出来ないという事です。仕事は全社員、知人をまき込んでやる。不可能を追求する。何の力もまき込んでやる。不可能はわりきり、出来る可能を追求する。何の力もない私がいろんな事を乗り越えられたのはやっぱり信仰の力かと思います。聖書に『信仰とは望んでいる事を確信し、まだ見ていない事実を確認する事である』(ヘブル書)とあります。言いかえれば経営とは、望んでいる事を確信しまだ得ぬ事を得たと信じてこれを行うことであると思うのです。
 そして私もまた『神よ、我をより高き崖の下におきたまえ』と祈りつつ目標を高くかかげて、仕事に向って行きたいと思います。

 櫻井丘子(さくらいたかこ)。一九三九年、松島一男・録子の長女。共愛学園、国際基督教大学卒業。磯部温泉舌切雀のお宿ホテル磯部ガーデン代表取締役。           (平成十二年・冬号)


有情門                  (平成十二年・冬号)
西暦二〇〇〇年。西暦の紀元を今から二千年前と定めたのは、六世紀ローマ時代で、キリスト生誕年を聖書から推定して決めた。キリストが生まれた頃の世界は、西洋にあっては、ローマ帝国、東洋にあっては、中国に漢王朝が文明国家を成していた。ドイツ、フランスといった、今日世界をリードする国々は、国家としての影すらなく、もっぱら狩猟生活を送る人々が暮らす地域に過ぎなかった。
人類の進歩を物質文明の向上と考える傾向が強い。軍事大国、経済大国であるアメリカは、今世紀に月に人間を立たせた。二十世紀は、科学技術の時代であったが、その反面世界大戦が記憶された時代であった。
人間は、生物の分類では有情門に属する。情とは他者を思いやる心。人類の真の向上は、情(愛)の広がり。精神文化を尊重する平和な千年の幕開けの年であってほしい。(翁)


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