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2013年09月24日

『翁草』(拙著)俳句

昭和の句(二二歳~三六歳)
麓にも紅く粧う峰の使者
荻原に一点白き鷺あそぶ
御降も亦よき朝の道すがら
薄雲を溶かして渡る冬の月
ぬかるんでいつしか雪の暖かさ
寝ころんでそっと寄り添う花菫
頂きをめざし若葉の萌え出づる
石舞台あたり昭和の緑濃き
せせらぎに虫の音添えている夕べ
灯台の灯も星となる星月夜
永き日を彼方の峰に想い寄す
蜩の宴深まる中にあり
隣人愛二身に亨けて初日の出
澄みわたる空に生れて花の散る
野分去り遠山全て影絵なる
薄光に泳ぐ雲あり牡丹雪
夢二の碑に氷湖がきしむ音寄せて
畦青むこの道ゆけば白毫寺
蕗ばかり席にもたれて北の旅
陽はなくも森にぬくもりある暮秋
万緑や神父独りの修道院
冬の川あまたの石の白さかな
名山を虚空に還す冬の靄
春泥の人の情けにふれてくる
お地蔵の散る花全て見てござる
映像の次元を越えて蛍飛ぶ
芋の露妻は子供を産みに行く
蓮の花少年剣士の頬の色
古寺の塀の上なる八重椿
春鹿の唯一点を見る眼
そこここにきらめき生みて春の川
冬の日の影が呼吸(いき)している廊下
僧の頬透きとおるかに山桜
地に低くいのち潜めて冬の草
 平成の句(三七歳~五三歳)
秋峰に残照ありてミレーの絵
韓寺に悲話あり秋の雨しとど
恥じらいをカメラに向けて七五三
ためらいて切る梅の枝に莟あり
六月や月満ちており海の面
梅をもぐ空の青さの定まらず
佐渡のあるあたり夏雲かかるのみ
始皇陵平原けむり秋の風
草青む平城宮跡風渡る
初詣鎮まりてあり杉木立
長旅の果ては朧月夜なり
英雄の子孫の肌に夏日さす
裸木の森さくさくという響き
春霞百済仏のおはす寺
たおやかな塑像の肌に春の風
秋晴れて夢の残滓か朝の月
陽はさすも雪冽冽と定まらず
連翹の夕陽に慈悲の色をもつ
蔦紅葉吾には狭き子規の部屋
梅匂う過去世の光箒星
しみじみと来し方たどる柚子湯かな
冬枯れの丘陵彼方月の街
街の灯のひとつひとつの夜長かな
つがい蜻蛉しばし小舟の客となる
紅梅の慈母にも似たる色をもつ
庵棲む尼にせめての椿かな
春雨を梢に宿し東福寺
流れ星不動の星の多きこと
岩かがみこの歳にして出会う花
天地人黄菊白菊出会うとき
この年を御旨のままと麦を踏む


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