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2013年12月20日

美作温泉巡り(2013年12月)

美作温泉巡り
 美作は古い地名である。岡山県北部に位置し、名湯がある。津山市に住む友人がいて、ここ数年お邪魔して、観光案内をしてもらっている。おかげで、だいぶ土地勘も働くようになった。友達のよしみで温泉に浸かれるようにという希望を述べてある。内容は、友人まかせである。
 マイレージによって、羽田、岡山の往復航空券が無料になった。日曜日の昼近くに友人が、自家用車で空港まで迎えに来てくれた。以前、待ち時間にビールを飲んで運転を任されたことがあったが、今回はそうならなかった。津山に戻る途中、法然上人ゆかりの寺に案内してほしいと頼んでいたことも無関係ではないようだ。将棋の高段者ということもあり、想像もつかない手を指すことがある。しかし、あとあと考えると、緻密に計算されていて配慮もある。個性的ではあるし、ずけずけものも言うが実行力のある男であることは、昔から変わっていない。だから、友人関係が続いているのだろう。
 津山市に近い、久米南町に誕生寺がある。法然上人が生まれた地に建てられたのでその名前がある。創建したのは、熊谷直実とされている、鎌倉武士で、法然上人の弟子になった人物である。源平の戦いで、一の谷を義経軍が急襲して勝利した時、平家の公達、平敦盛を打ち取った。大変な武勲ではあるが、この世の無常観を感じ、後に仏門に入るきっかけにもなった。「青葉の笛」という唱歌に歌われている。
 

一の谷の 軍(いくさ)破れ
討たれし平家の 公達(きんだち)あわれ
暁(あかつき)寒き 須磨の嵐に
聞こえしはこれか 青葉の笛

誕生寺には、樹齢八五〇年とも言われる銀杏の木(公孫樹)がある。法然上人が比叡山に修行に旅立つ時に地に挿した枝が伸びたとされ、逆木とも言われる。こうした伝承の公孫樹が、岡山県内にあり、友人はそこへも案内してくれた。このあたりの配慮が、何とも憎い。津山市に隣接する奈義町の菩提寺にある。この寺は、那岐山の山中にあり、かなりの標高がある。津山市街からも距離があり雪の心配もあった。この日は寒い日で、頂上には暗雲がたれこめ、積雪も確認できる。山道の途中で崖崩れあったらしく通行止めで、寺までは車を置いて歩くことになった。寒さといい、思い出に残る見学になった。運転してくれた友人の友達は、誕生寺の近くに住んでいて、その大きさに驚いていた。話には聞いていたが、実物を見るのは初めてだったらしい。


 友人の自宅に連泊するのも申し訳ないと思い、一泊は近くの温泉に泊まるように提案したが、結果はそのようにならなかった。そのかわり、標題にしたように美作の温泉を案内してくれた。二日目の温泉地は、湯原温泉である。恵庭市の山間部にあり、湯原ダムの下流、旭川の川沿いに温泉街がある。露天風呂が有名で、西の横綱として評価が高い。東の横綱は、群馬の宝川温泉という番付表の木の看板があった。宝川温泉も群馬の北部にある秘境のような場所にあって、上流にダムがあることも似ている。
 

 一〇度を切る寒い日であったが、川原にある露天風呂には、数人の男性が入浴していた。勧められてもさすがに入る気持ちにはなれない。近くの旅館に入り、昼食を食べて日帰り温泉と決め込んでいたら、駐車場に停めてあった車で引き返すことになった。このあたりが、こちらの読みにない一手なのである。帰路、名勝神庭の滝を見せようという意図と昼食は、蕎麦と考え、店を決めていたのである。神庭の滝は、中国地方一というだけあって圧巻であった。野ザルが沢山いるのには驚いた。
 夕食は、彼の経営する飲食店で食べることになっている。湯原温泉から彼の自宅に帰り、夕食まで時間があったので風呂をいただくことにした。湯原温泉で昼風呂に入っていたら湯冷めしていたかもしれない。振り返ってみると、朝食を除き、外食は美味しい食事を頂くことができた。台湾料理、手打ちうどん。そしてこの夜は、アンコウ鍋である。最終日は、湯郷温泉で高価な和食のコースになり、ホテルの温泉で湯に浸かることができた。美作の三湯といわれるのが、湯原温泉と湯郷温泉と奥津温泉で、今回その二つを案内してもらったことになる。湯郷温泉のホテルは、亡くなった彼の父親が支配人をしていたホテルでこちらから指定していたのだが、泊まれなくても充分思いは達することができた。
 次は、群馬に来てもらって温泉を案内しても良い。候補は四万温泉と宝川温泉である。時季はできたら夏が良い。山の緑に包まれてゆっくりしてもらえばと思う。ただ群馬で上手い食事に案内できるかは自信がない。彼は美食家でもあるからだ。加えて、将棋の実力の差を感じている。今回は一勝二敗だったが、内容を思い出してもかなりの棋力の差を感じる。こちらに攻めの鋭さと粘りがない。大局観もあるだろうが、それは才能の問題もあるので認めないことにする。
彼の友人には大変世話になり一緒に群馬に来てほしいとも思った。最終日は、この人の運転で空港まで送ってもらい、友人も私と一緒に昼酒が飲めた。うっかりして、携帯電話を友人の家に置き忘れ、湯郷温泉から空港まで行く予定が狂い、津山に引き返したことも大変な迷惑をかけることになった。怪我の功名という表現は正しくないが、以前友人が贈り物にしてくれた牛肉の干し肉を売っている店の前を通りお土産にできたことである。酒も飲めないし、将棋もするわけではないが、すっかり話があって親しくなれた。なによりも人柄が良い。


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