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2014年02月21日

捨の旅路

「世の中に捨てて捨てえぬ心地して 都離れぬ我が身なりけり」
 
 西行法師ですら世の中を捨てるということは、大変だったのだから人は生活のためには社会で生きていかなければならない。週刊誌などはめったに買わないし、理容店や歯医者で斜め読みするくらいで、真に受けて考えるような内容になっていないのが大半である。新聞の下蘭に週刊誌の広告があって、興味のある見出しを目にした。その記事を読んでフェースブックに紹介した友人がいた。それを見て自身も実行していると書いている。その見出しは「60すぎたらどんどん捨てなさい」となっている。
 世を捨てるのではなく、物を捨てるのである。このことを実行している友人がいて、他人から見たら不要とも思えない品々を宅急便で送ってきた。本人は、有効に使ってもらえれば良いと達観している。お礼もいらないと念を押された。
将棋の話になった。「凝り形」という言葉がある。駒同士が邪魔していて、駒を捨てないと詰まないということがある。そのことと似ている。へんな執着があって、なかなか捨てられないために部屋も、生活様式も一向に変わらないという事がよくある。そういう自分自身も例外ではない。本などはなかなか捨てらないが、学生時代に学んだ専門書はいらないし、職場に関する専門書もいらない。春になったら、大学教授である彼の研究室に少しずつ送ることにした。学生が持って行ってくれるという。役に立てばよい。
 「捨の旅路」というのは、数学者岡潔の言葉である。心の問題であって、自分というものをなるべく後にする。自我を捨てるというのは物を捨てるより難しい。


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