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2014年03月19日

良寛さんにまつわる話(1)「銭拾い」

 「銭拾い」
 良寛さんは、働いてお金を得る人ではなかったから、お金に執着することはなかった。けれども、お金が品物に代ることは知っていた。お酒も嫌いな方ではなかったから、お金を持って酒屋に行くこともあった。
 村人が良寛さんに、お金を拾う楽しさを話したところ、正直な良寛さんは、何度もお金を道に落として拾ってみたが少しも楽しくならない。ところが、お金が草むらに落ちて見つからなくなって、長い時間捜したあげくに見つかった時に、村人の言う喜びを感じたというのである。ただそれだけのあどけない話である。


 関東では、歴史的な大雪が降り除雪が大変であった。ある職場の駐車場の除雪は、手作業になり、建物の北側にうず高く積まれ1カ月も溶けず放置されていた。その除雪に協力した職員が、作業中に大事なライターを落とし、行方不明になっていた。雪の塊りを何度も崩してみたが見当たらない。同僚が、穴を掘ってかまくらを作ったが、その掘り出した雪の中に発見できず、雪解けでかまくらが崩壊し、その穴の中から発見された。
 実は、掘り出した雪の中にあったのかもしれないが、屋根が溶けたために下に落ちたと考えられる。同僚は、遊び心で穴を掘ったのではなくライターを亡くした人のことを考えていたとすれば、なんとも言えない心づかいである。かまくらの底に落ちたので、自動車に踏みつけられることもなかったのである。


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