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2014年06月21日

『風俗小説論』中村光夫著 講談社文芸文庫 1296円




書棚のどこかにこの本は埋もれていると思う。群馬県立土屋文明記念文学館で田山花袋の企画展を見に行き、自然主義文学の系譜に触れた。郷土の文豪には失礼とは思ったが、関心は、島崎藤村に向き、『春』、『桜の実の熟する時』、『千曲川のスケッチ』を読んだ。すっかり、小説の主人公、岸本捨吉(島崎藤村)の世界に没入してしまった。藤村の生涯も重なり、明治中期以降の時代世相の臭いを嗅ぐことができた。
『風俗小説論』は、大学時代に読んだのだと思うが、いやに記憶に残る本である。私小説という概念を知らされ、著者は痛烈な批判を加えていたように思う。そのやり玉にあがったのが『蒲団』である。どこか納得するところがあったので、田山花袋を敬遠することになったのだろう。高校時代に『田舎教師』を読んで暗い気持ちになったことも無関係ではない。還暦を過ぎた今日と青年時代の物の考えは変わっているかもしれない。もう一度書棚からこの本を取り出して読んでみようと思う。


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『風俗小説論』中村光夫著 講談社文芸文庫 1296円
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