2014年07月16日
『ふたつの故宮博物院』野嶋剛著 新潮選書 1296円(税込)
台北故宮博物院展の後、会場の売り場でこの本を購入。著者は、台湾に詳しい新聞記者である。台北故宮博物院の政治的背景がよくわかる。日本での開催まで、司馬遼太郎や平山郁夫が貢献したことも書いてある。国立博物館には、パスポートで入れるので、著書と葉書を土産に買うのが習慣になっている。
現代の中国、特に大陸の中国は、政治形態からして親近感はわかないが、2度中国に渡り、友人もいる。中国の歴史は長く、その文化も評価している。中国の友人が、大きな声では言えないが、この国(中華人民共和国)は覇権主義だと言っていたのを印象的に覚えている。北京ダックを食べた最後の夜だったこともあり、尚更記憶に残っている。
皇帝の時代、富も文化も権力に集中する。この国のスケールは大きい。中華思想というのも独特である。金銀財宝という品々ではないが、故宮博物院に置かれている名品は、中国人の誇りであることには違いない。
Posted by okina-ogi at 07:43│Comments(0)
│書評