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2014年08月09日

地政学リスク

最近、新聞の経済紙面を見るとこの言葉が良く使われている。日銀の黒田総裁も発言の中にこの言葉を使っていた。ある特定の地域に紛争が起き、経済に悪影響を与えるのではないかという危惧である。ウクライナ情勢は、国内だけではなく、ロシアと欧米との経済摩擦や外交上の不協和音を生じている。これが拡大されれば、国際経済に悪影響を与えることは、必死である。
中近東に目を向ければ、イスラエルとガザ地区の紛争がエスカレートしている。アラブ側が不利で、日増しに民間人の死者が増えている。シリアは、相変わらず内戦状態で、都市が破壊され、死者も増えている。アメリカ軍が撤退したイラクでも反政府側が勢いを増し、オバマ大統領が空爆を実施すると発言すると一気に株価が下落した。
それなりの事情があれ、人類は争いをやめない。近年の紛争を見ると、経済的な事情が背景にあるにしても、民族間の考え方、とりわけ原理主義的な思想が、協調を難しくしていると感じる。
パレスチナ問題として、渦中の国イスラエルは、ユダヤ教の国である。キリストの死後、ローマ帝国に支配されていた、ユダヤ人が反乱を起こしたことがあった。ヨセフスという人が『ユダヤ戦記』という本を著している。勝ち目のない戦いであったが10年近く続いた戦乱であった。詳細は忘れたが、指揮官が投降する状況になった時、自決しようということになった。ところが、ユダヤ教の神は、自殺を認めていない。そこで、くじ引きで順番に相手を殺すことになった。そして、最後にヨセフスともう一人の指揮官が残った。そして二人は、相談して生きる道を選んだ。卑怯という言葉もあるが、無益な戦いや死をやめる決断だった。矛を収めることも勇気がいる。


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