2014年08月14日
『日本に今一番必要な男黒田官兵衛』原口泉著

『日本に今一番必要な男黒田官兵衛』原口泉著 幻冬社 1000円+税
鹿児島県に住む、FBの友人でもある古瀬徹さんが紹介してくれた本である。著者も鹿児島に住み、二人は交流がある。現在、鹿児島県立図書館の館長である。本を手にして、この方の本を読んだことを思い出した。『龍馬を超えた男小松帯刀』である。大河ドラマ『龍馬伝』の年に読んだのだろう。今回も『軍師黒田官兵衛』の大河ドラマが放送されていることと無関係ではない。著者は、大河ドラマと縁が深く、時代考証でいくつかの作品に関与したことがあるらしい。『篤姫』がそうである。薩摩藩のお姫様だから、鹿児島県在住の著者には思い入れが強い。戦国大名の中で、島津義久を個人的に取り上げてほしいと著者は考えている。大河ドラマになる前に、原口氏の執筆で島津義久を紹介してほしい。
この本で描かれる黒田官兵衛は、大筋既に出版されている黒田官兵衛像に重なっているが、タイトルの〝日本に今一番必要な男〟というところが、著者の視点になっている。それは、黒田官兵衛が「知」の人だけでなく「情」の人でもあったという点であり、そのバランスこそ今の日本人に求められるということ。もう一つの視点は、情報の収集と分析の能力である。そして、新たな発見は、領民を大切にした事実である。「神や主君の罰よりも臣下・百姓の罰を恐れよ」である。黒田官兵衛は、クリスチャンになったことがある。
Posted by okina-ogi at 09:09│Comments(0)
│書評