☆☆☆荻原悦雄のフェイスブックはこちらをクリック。旅行記、書評を書き綴っています。☆☆☆

2014年09月08日

『紀見峠を越えて』 高瀬正仁著 萬書房 2300円+税




数年ぶりに、九州に行くことになり、再会したい人がいたので電話したところ、会いましょうということになった。最近、本を書いたという。その本がこの本である。先日、アマゾンで注文したら昼過ぎに届いていていた。ゴルフ帰りの疲れもあったが夕刻までに半分ほど読めた。著者は、数学者で、九州大学で教鞭をとっている。数学者、岡潔の著作を数多く世に出している。数学者になったのも岡潔に惹かれたからである。群馬出身という同郷のよしみもあり、何度か親しくお話させてもらっている。この作品は、著者が魂をもって書いたと言っているように、長年の岡潔の世界の追求が、著者の確信に近いものとなって表現されている。
高次元の、数学の世界はわからないが、岡潔の人となりにには、若い時に一度お会いしてから、今を持って惹きつけられるものがある。岡潔が高い評価を与えた、芭蕉や道元を引用しつつ、この世に珍しい無私の人だったという点は、同感するところである。「解決の当てのない難問をみずから創造し、何らの打算も行わず、百尺竿頭なお一歩進める気魂をもって数学研究に打ち込んだ岡潔」というところは、著者も岡潔を数学の詩人と評したように、数学の詩人高瀬正仁といっても過言ではないかもしれない。再会が楽しみである。


同じカテゴリー(書評)の記事画像
『ギリシャ人の物語』 塩野七生著
『孤独のすすめ』 五木寛之 中公新書 740円(税別)
『投資なんかおやめなさい』 荻原博子著 新潮新書 760円(税別)
『鴎外の坂』 森まゆみ 中公文庫 895円+税
『白秋愛唱歌集』藤田圭雄編 岩波文庫
『人間中野正剛』 緒方竹虎著 中央文庫
同じカテゴリー(書評)の記事
 アレキサンダーの征服領地の広さの秘密 (2018-01-04 17:23)
 アレキサンダー大王(塩野七生『ギリシア人の物語』より) (2018-01-02 15:09)
 『ギリシャ人の物語』 塩野七生著 (2017-12-23 17:02)
 下山の風景 (2017-12-16 11:30)
 『孤独のすすめ』 五木寛之 中公新書 740円(税別) (2017-12-13 12:03)
 『投資なんかおやめなさい』 荻原博子著 新潮新書 760円(税別) (2017-12-12 10:43)

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
『紀見峠を越えて』 高瀬正仁著 萬書房 2300円+税
    コメント(0)