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2015年04月28日

企画展「歌の古代を探る」―万葉集・土屋文明・東国文化―




群馬県立土屋文明文学記念館で企画展が開催されている。第88回の企画展で、100回も近い。土屋文明の常設展示があり、文明をとりあげる企画は久しくなかった気がする。万葉集は、雄略天皇の御製から始まり、約4500首の歌が収録されている。高貴な人から庶民まで、飛鳥から平城京に都があった時代のものである。土屋文明は、文献を調べ、ゆかりの地を訪ね、万葉集の私註を著した。長い年月をかけた大作である。その解説を展示で見たが、かなり辛辣な批評になっている。近代的自我の持ち主文明の目から見た万葉集である。
万葉集には植物が多く登場する。文明も植物に関心が強かった。一家に後ろめたいことがあって、学校には下を向きながら通ったというエピソードある。自然と草花に目がいったという。宮澤正樹さんの写真とともに万葉集の植物の歌が紹介されている。展示室でひときわ目を惹くのは、当時の衣装が再現されており、実に美しい。高松塚古墳の壁画も参考にして山口千代子さんが作成したものである。対照的に庶民は、麻でできていて、いかにも貧しい感じである。
隣室には、群馬ゆかりの俳人が紹介されている。その三人の一人に松野自得がいた。このお弟子の秋池百峰さんに俳句の手ほどきを受けたから、孫弟子になる。
風吹けば風から生まれ赤とんぼ 自得
散る花の地蔵は全て見てござる 悦雄
秋池先生が選んでくれた句であるが、添削もあった気がする。どことなく、松野自得に類似する感じがある。松野自得は、僧侶であり美大に学び絵も描けた。竹久夢二とも親交があった。
夢二の碑に氷湖がきしむ音よせて 悦雄
という句は、先生に大変褒められた記憶がある。
村上鬼城も紹介されている。
「生きかわり死にかわりして打つ田かな」
の短冊も展示されている。もう一人、長谷川零余子は初めて知る人物である。


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