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2015年05月12日

麗しき老年期

自宅からそれほど遠くない場所に、今年98歳になる元開業医の先生が住んでいる。
90歳まで現役だったが、今は、悠々自適の生活をおくっている。大変な読書家で、随筆や書評を本にまとめられたこともある。『逆旅』という大作を頂いたことがあった。その人生観に共感するだけでなく、著者の老年期の生き方に畏敬の念を持った。この方のような老年期を過ごせればと思った。
気の向くまま、旅をして旅日記のような小冊子を8回ほど発行して友人知己に贈っていたが、老先生は、必ず長文の手紙を感想としてくださった。少し褒めすぎと思うところもあったが、正直嬉しかった。本ができあがるたびに先生の自宅を訪ねるのが楽しみになった。最近は、本にまとめられるほど原稿ができても、ブログなどに載せるだけになり、貴重な読者の一人に文章を読んでいただけなくなった。数年、訪問の機会もなくなっていたが、春になって老先生から絵手紙が届いた。水彩画とお誘いの文字があった。
「青葉の季節にお訪ねします」と最近のブログに載せた紀行文をコピーして返事を書き、連休の明けた日曜日訪問することになった。老先生の屋敷は広く、立派な門があり庭に入ると大正に建てたという診療所が残っている。広い応接間のソファ―に座ってお待ちになっている。テーブルの上には文芸春秋が置かれている。世相にも関心を持たれていることがわかる。窓越しに見える庭の緑が美しい。
高齢であることも気に止めながら、30分ほどで失礼させていただいたが、少し耳が遠くなられたようだが、話す内容は数年前と少しも変わっていない。土屋文明文学記念館の図録をお土産にさし上げると、万葉集の話になった。会津八一、吉野秀雄などの歌人の話題にもなった。土屋文明は老先生の卒業した高崎中学校の先輩にあたる。文明とは大分年齢差はあるが、興味深そうに図録を見ておられた。
中曽根康弘元総理は、老先生の1年後輩だという。三高から東京帝国大学医学部進んだ老先生は、若月俊一や日野原重明を先輩医師としてお付き合いがあったようである。旧制高校の時代の香りも伝わってくる。連休には信州のお子様の所に一週間ほど滞在し、帰り際には伊那食品の「寒天パパ」のお土産を頂いた。


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