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2015年12月07日

「海難1890」鑑賞

イオンシネマで上映される映画は、55才以上だと割引になる。買い物のついでに映画鑑賞するのも良い。封切りの翌日、「海難1890」を観ることにした。製作の背景は、鑑賞後知ったのだが、日本とトルコ政府の協力があったようだ。
映画のタイトルである1890年(明治23年)は、トルコの軍艦エルトゥールル号が和歌山沖で台風のために遭難し、多くの死傷者を出した年である。その惨事に、串本の漁民は、命がけで遭難者の救出にあたった。漁民は、仲間の遭難にも漁を休み捜索、救出にあたることは当たり前であった。お互い様なのである。相手が、外国人であろうとも同じである。古く鎌倉時代、元寇の時、台風で遭難して亡くなった元軍の兵士を葬った蒙古塚というのを志賀島で見たことがある。
人の真心は、他国の政治感情を動かすことがある。しかも100年以上の月日が経っても。トルコとの関係にはそれがある。逆に、憎しみが続く場合もある。どこの国とは言わない。どちらが、良いことかは自明である。
「真心」とは何か。愛、慈悲などとは言いたくない。「馬鹿も、利口も命はひとつたい」という青春の門の炭鉱労働者の言葉が忘れられない。共同生活の中で「自分を後にして他人を先にする」という行動が日本人には濃厚に引き継がれてきた。庶民の心である。今日そうした心は継承されず、希薄化してきているのも事実である。
映画館に入ると、観客は老夫婦らしき二人しかいない。上映前だったこともあり、「封切り直後なのに関心ないのかな」と言われ、何と返答して良いのかわからず、「貸し切りになるところをお邪魔が入り申し訳ありません」と言うと苦笑いしている。後部座席で、指定された席ではない席でお邪魔にならないように鑑賞したが、久しぶりに涙が流れてきた。心の美しさ「真心」への感動である。


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