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2015年12月16日

『三島通庸』 前田光政著 みやざき文庫 1800円(税別)



3年ぶりに鹿児島県を訪ねた。明治維新の雄藩からは、英傑やら有為な人材が出ている。
最近は、五代友厚が注目されている。別に、五代の足跡を訪ねてみようと思ったわけではないが、鹿児島中央駅にある「若き薩摩の群像」の彫刻に顕彰される、留学生には、予備知識を得て旅立った。海外留学の上申書を薩摩藩主に書いたのは、五代なのだが、留学生の多くは、それなりに見識を深め、明治新政府や実業界で活躍している。
海外は見なかったが、実務官僚の少なかった明治政府にあって、政治家になってもおかしくない胆力のある人物がいた。鬼県令、鬼総監と言われ、恐れられた。新島襄は、晩年、医者から無理ができない体と診断され、妻であった新島八重は、新島の行動を日常口うるさく管理するので「三島巡査」と言ったというエピソードも残っている。三島通庸のことは当時の人には広く知られていたのである。
鹿児島の観光地として、島津家の別邸のある仙巌園は有名であるが、その隣に集成館があり、島津藩の歴史を紹介している。ここには、鹿児島県に関わる書籍が多く置かれている。その中にあったのがこの本である。読んでみると、なんとも個性的な人物である。寺田屋事件に連座した人物で若い時から尊王思想が強く、生涯変わらなかった。自由民権論者を弾圧している。しかしながら、相当強引にインフラ整備を行ったことでも知られる。驚くべきは、上州遷都構想を持ったことである。確かに群馬は、地震の災害が少ない。
現代、彼の評価はどのようになるのか。五代友厚との比較もある。


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『三島通庸』 前田光政著 みやざき文庫 1800円(税別)
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