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2016年01月05日

『ギリシア人の物語』Ⅰ 塩野七生著 新潮社 2800円(税別)



何というタイトルの本か忘れたが、塩野七生という作家は男性だと思ったことがある。文章を読んでそう感じたのと、ペンネームも男性を思わせるものがあったからである。かなり前の作品で、タイトルに惹かれ何気なく手にして読んだ。今日なら塩野七生が男性だと思う人はほとんどいないだろう。
大作『ローマ人物語』は完結しており、読了している。すっかり塩野七生ファンになった。政治、経済、軍事、文化については、男勝りの分析力である。ただ女性だと思ったのは、シーザーに恋したと思わせる書きぶりだったことである。水道の話、道路の話だけでも驚きで、文庫本を携えてローマを旅したくらいである。
今回は、ローマ以前、ギリシアの歴史がテーマである。全3巻の予定で、1巻が昨年の暮れに発売された。さっそく読もうとしたが、アマゾンでは購入できない。たまたま大晦日、江ノ島を日帰りした時に、藤沢駅近くの書店で購入することができた。
正月休みを利用して読んだのだが、期待どおりの内容である。歴史と言っても、世界史には詳しくない。下地になっているのは、はるかかなたの高校の歴史の授業くらいのものである。ペルシャとの戦い。とりわけテルモピュレー戦いである。クセルクセスとレオニダスの名前は記憶が残っている。それ以外に登場する人物は未知の人である。
読み終えて、記憶された人物は、テミストクレスである。1巻の主人公のような人物になっている。紙面の多くを割いている。どのような人物かは本書を読んでいただきたい。本の表紙の像がテミストクレスである。今度は、作者はテミストクレスに恋したかもしれないというのは言い過ぎであろうか。
そこここに出てくる地図と、睨めっこしながら、区別しにくい登場人物の名前を覚えながら読んだのだが、それほど読み進むのには抵抗にならない。少し時間を置いて再読してみたいと思う本である。2巻は今年の暮れ、3巻は来年の暮れの発売の予定だという。執筆中なのだろうか。小出しにするところが憎い。


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『ギリシア人の物語』Ⅰ 塩野七生著 新潮社 2800円(税別)
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