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2016年07月02日

童話の素材

童話を書いてみようと思うが、その感性が無い。どうしても大人の論理が支配してしまう。先日、こんな場面に遭遇した。ある老人施設の建物は、立派な鉄筋コンクリート作りで軒が張り出している。そこを絶好の住処にしているのが雀である。玄関前に糞を落としたりするので、職員は対策に苦しんでいる。議論百出するが、雀は毎年巣作りに励んでいる。すっかり、雀のお宿になってしまった。
巣立つには早い、雀の雛を発見。巣から落ちたのである。さて、どうするやら話題になっている。通りかけた、面会者が気づき、駐車場の脇の草むらに置いた。さすがに、車の下敷きになるのは偲びがたかったのである。女性職員が見かねて「私飼おうかな」という。
先輩職員が体験談を話し始めた。彼は、雀の雛を1ヶ月ほど養育した経験がある。実に具体的である。食べさせるのに一苦労がある。虫しか食べない時期があり、虫取りが大変。正面から食べさせると口を開かない。斜めからすばやく食べさせるのがコツらしい。それに頻繁に口に餌を運んでやる必要がある。出勤の日は、袋に入れ一緒に通勤した。家に帰れば、手作りの箱に入れ、猫に食べられないように、洗濯籠に入れ、天井に吊るすなどして育てたと言う。「大変だよ」という言葉の背景が良く分かる。でも、巣立ちの後、一度だけ戻ってきたという。恩を忘れなかったのであろう。鳥にも情がわかるのかもしれない。
女性職員は、納得して聞いている。退勤する時、面会者が雛を置いた草むらに行った。そこには、雛の姿がなかった。居れば、連れ帰って飼おうと思った。「巣から落ちた雀」というタイトルで童話を書いてみようと言う気持ちが湧いたが構想が生まれてこない。今のところ素材でしかない。ふと思ったことは、聖書に出てくる「善きサマリヤ人」の話である。見てみぬ振りのできない優しさが主題になる。彼女に尋ねると「母性本能ですかね」。こういう職員がいることは、嬉しい。


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