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2016年07月16日

『新宿中村屋 相馬黒光』宇佐美承著 集英社



臼井吉見の長編小説と併行して、相馬黒光女史の関連図書を読み始めている。著者は、朝日新聞の社会部の記者だった。取材記事でもあるが、相馬黒光も自伝を残しており、そこからの引用が多い。写真がふんだんに使われ興味深く読める。
若い時から学問に目覚め、西洋文化にも触れ、旧来の日本女性から抜け出している。それに加えて強烈な個性が時代の群を抜いている。田舎暮らしができなかった女性でもある。作家になろうとした夢はかなえられなかったが、名だたる文人や芸術家、宗教家、思想家、言論人との交友関係は、驚くばかりである。
しかも、新宿中村屋という個性的な店を経営した実業家でもある。今日でも新宿中村屋の商品は、多くの人に愛されている。東京に出たら立ち寄りたい店の一つになっている。店内に一級の芸術作品が置かれていることもこの店ならではである。
この女性を伴侶として生きた、相馬愛蔵という人の人間の器の大きさも見逃すことはできない。容姿だけでない、女性に対する魅力があることは、本の中での記述に現われている。男と女の組み合わせで、ダイナミックなドラマが生まれることに驚くばかりである。


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『新宿中村屋 相馬黒光』宇佐美承著 集英社
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