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2016年09月08日

映画「動乱」

帰宅して、テレビのスイッチを入れると高倉健と吉永小百合が眼に入る。2人とも若い。タイトルはすぐに思いつかなかったが、2・26事件の首謀者の一人である青年将校とその妻を描いた物語で、はるか昔に映画館で見た記憶がある。調べてみると、1980年の上映である。軍人によるクーデターだが、成功はしなかった。その真相や、この事件に対する是非については、多くの書物が書かれており、言及しない。
ただ、昭和天皇がこの事件では、断固たる姿勢をとったことは、ほぼ確かな歴史的事実になっている。現在、『昭和天皇実録』が暫時出版されている。事件のあった昭和11年は、第7巻に収録されている。2月26日を見てみると、さすがに記述が多い。天皇が起床したのは6時20分とある。最初に事件の内容を伝えたのは、侍従とある。その後、宮内大臣、侍従武官長に相次ぎ報告を受ける。本書では、「謁を賜う」という表現である。
「早期終息」の意志を最初から示しているのがわかる。午前中には、内大臣斎藤実の死亡を確認し、鈴木貫太郎侍従長は重傷だが生存を確認している。侍医を派遣し、スープを賜うという記事が印象的である。侍従長に対するひとかどならぬ昭和天皇の想いがよくわかる。午後8時には、内務大臣が総理大臣代理となり、午前零時には戒厳令の勅令に署名している。徹底的な鎮圧を望まれ、午前1時45分に就寝されている。「御格子になる」という表現である。


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