2017年02月21日
『ギリシア人の物語』Ⅱ 塩野七生著 新潮社 3000円(税別)
Ⅰは、一昨年の暮れに出版されたが、Ⅱは、1月の出版になった。それにしても1年のサイクルで大作を世に出すエネルギーには敬服する。副題があって「民主政の成熟と崩壊」となっている。数日前から読み始め読了したわけではないが、高校の教科書で学んだ知識を遥かに超えている。
アテネに光が当てられているが、スパルタの存在は無視できない。デロス同盟という言葉は、教科書で学んだがその内実は、この本でよくわかった。ギリシャ人の都市国家の間には、常に緊張感があって紛争が耐えない。そうした中で30年平和の時代があった。その時代にアテネをリードした政治家がいた。ペリクレスという人物である。本の表紙にも登場している。
しかし、この人物が世を去る数年前から、アテネの民主政治は、崩壊していく。衆愚政治(ポピュリズム)に移り、スパルタとの長期の戦争に突入していく。今、このあたりまで読みすすめている。
Posted by okina-ogi at 17:29│Comments(0)
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