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2017年05月11日

『勝負師の妻』 藤原モト著 角川書店

勝負師とは、囲碁棋士の藤沢秀行のことである。妻から見た、藤沢秀行の生き様は凄まじい。半世紀、夫婦であり続けたことが奇跡である。アルコール中毒、暴言、出奔、ギャンブルによる借金。それに加えて複数の愛人に子供を生ませている。夫婦間の落ち度は、一方的に藤沢秀行にある。
人間には忍耐と寛容があっても自ずから限界がある。藤沢夫妻が結婚したのは、戦後間もない頃だが、一般常識では、確実に離婚である。男の子3人に恵まれたが、子がカスガイになっていない。藤沢秀行は、晩年になって勲三等を叙勲しているが、本人ももらいたと思っていなかったのだから、妻が栄誉にあづかるべきだったかもしれない。
藤沢秀行の妻が、最後まで夫を見限らなかったのは、囲碁を愛し、若手棋士の育成、囲碁界の発展に無欲な情熱を傾ける姿だったと思う。


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