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2019年02月07日

「俳句のこころ」阿波野青畝著 角川書店

著者は、耳に障害(難聴)がありながら、アララギを主催する高浜虚子に見出され、山口誓子や水原秋桜子、高野素十と同様に高弟になった人である。奈良県の出身で
   塔見えて躑躅燃えたつ山路かな
   さみだれのあまだればかり浮御堂
   葛城の山懐に寝釈迦かな
などの句がある。師である虚子に写生に関して異論を唱えたことがある。写生より写実、写生に主観が入ることの肯定である。「春風夏雨」は、岡潔の著書である。岡の言うところに共感して
「つまり自然はこころの働きでわかるのである。だから自分のこころを、受け入れるべく美しく至純な状態にもってゆきたい念願になって。句を作るときの写生は、外部に対立しないで、自分のものである自然を情緒であたたかく包もうとする働きのことである」と。そして、たゆまない美の追求であり、悠久への誘いがある。作句の喜びなのである。


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Posted by okina-ogi at 16:51│Comments(0)書評
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