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2019年03月09日

俳句鑑賞(水原秋櫻子選)

梅の花が咲き始め、春到来という季節になった。田畑の土も春雨に湿って、日に照らされているのを見ると春の気分になる。
   春の土人の情緒に触れてくる
という句を作ったことがあるが、歳時記を見て赤面した。春の土という季語がそう意味なのである。感性は正しいが、季語を説明したのでは俳句にならない。水原秋櫻子が、『俳句のつくり方』で最初に解説している句は
   かたまって薄き光の菫かな     渡辺水巴
芭蕉が山路で目にしたのも薄き菫だった。なにやらゆかしという感慨を述べているが、上句は近代俳句の写生句である。かたまって咲く菫に薄き光と表現したところが春らしさを感じさせる。どちらも名句だと思う。


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