2019年09月28日
(近代の秀句)水原秋桜子より(秋の日)

全山に秋日が隈なく当たり、明るく澄んだ景色である。谷の方に目をやると橋がかかっている。人が何とか渡れるほどの吊橋である。人影は見えないが、一匹の猫が、しっぽを立てて渡って行く。あどけない感じがする。
秋の日や猫渡り居る谷の橋
猫は、どこから来たのかわからないが、渡りきるまで見ている。自然と谷あいの秋日に照らされた景色が目に入る。もしも犬だったらどうだったろうか。橋の上が嫌いな犬が多いのではないだろうか。昔飼っていた犬は、繋がれているロープを引っぱって嫌がった。
Posted by okina-ogi at 09:43│Comments(0)
│書評