2021年02月05日
『高浜虚子句集』より(梅)
東より春は来ると植えし梅

季語は春だろうか、梅だろうか。
なぜかといえば梅は春に植えることは少ないからだ。
しかし、菅原道真の次の歌を意識しているので梅にした。
東風吹かば匂いおこせよ梅の花主なしとて春な忘れそ

季語は春だろうか、梅だろうか。
なぜかといえば梅は春に植えることは少ないからだ。
しかし、菅原道真の次の歌を意識しているので梅にした。
東風吹かば匂いおこせよ梅の花主なしとて春な忘れそ
2021年02月04日
2021年02月03日
『高浜虚子句集』より(霜)
ほっかりと梢に日あり霜の朝
霜降りる寒い朝である。
梢についた霜が溶けて、そこに日が当たっている。
その様をほっかりという言葉で表現していてる。
季節は違うが拙句に
春雨を梢に受けて東福寺
霜降りる寒い朝である。
梢についた霜が溶けて、そこに日が当たっている。
その様をほっかりという言葉で表現していてる。
季節は違うが拙句に
春雨を梢に受けて東福寺
2021年02月02日
2021年02月01日
『高浜虚子句集』より(草萌え)
草萌えや大地総じてものものし

あちこちと、草が萌え出すとものもしくも感じる。
沢や山、家の庭木、梅林など騒がしく感じる。
芽生えなのだから、ものものしというわけではないのだが。

あちこちと、草が萌え出すとものもしくも感じる。
沢や山、家の庭木、梅林など騒がしく感じる。
芽生えなのだから、ものものしというわけではないのだが。
2021年01月31日
『高浜虚子句集』より(花下)
聾青畝一人離れて花下に笑む

虚子門下の阿波野青畝のことである。
難聴であった。
仲間から一人離れて桜の下でほほ笑んでいる。
群馬高崎の俳人村上鬼城も難聴であり、二人とも大成した。

虚子門下の阿波野青畝のことである。
難聴であった。
仲間から一人離れて桜の下でほほ笑んでいる。
群馬高崎の俳人村上鬼城も難聴であり、二人とも大成した。
2021年01月30日
2021年01月29日
2021年01月28日
2021年01月27日
『高浜虚子句集』より(濁り酒)
老の頬に紅潮さすや濁り酒

濁り酒はそれほどアルコール度が高い酒ではない。
月見をしながらちびりちびり呑むうちに頬が紅くなった。
この老人、普段酒をたしなむほうではないのだろう。

濁り酒はそれほどアルコール度が高い酒ではない。
月見をしながらちびりちびり呑むうちに頬が紅くなった。
この老人、普段酒をたしなむほうではないのだろう。
2021年01月26日
2021年01月25日
2021年01月24日
『高浜虚子句集』より(案山子)
盗んだる案山子の笠に雨急なり

季語は案山子。
秋、稲が実ると、田に案山子を立てる。
急に雨が降ってきて、案山子が被っている笠を頂戴した。
用が足りたら、元に返したのだろうか。

季語は案山子。
秋、稲が実ると、田に案山子を立てる。
急に雨が降ってきて、案山子が被っている笠を頂戴した。
用が足りたら、元に返したのだろうか。
2021年01月23日
『高浜虚子句集』より(うき巣)
うき巣見て事足りぬれば漕ぎかへる

水辺には鳰(カイツブリ)が巣を造る。
それを見ようと舟を漕ぎ出した。
水鳥が居なくても、何か所か巣を見ることができた。
満足して、船頭に船を引き返させた。

水辺には鳰(カイツブリ)が巣を造る。
それを見ようと舟を漕ぎ出した。
水鳥が居なくても、何か所か巣を見ることができた。
満足して、船頭に船を引き返させた。
2021年01月22日
『高浜虚子句集』より(冬籠)
冬籠心を籠めて手紙書く
冬籠と心を籠めての籠の字は同じである。
ならばこそ、手紙は心を籠めて書くのである。
家にじっとしているからの心境である。
昨今の時世、巣籠という言葉が定着している。
冬籠と心を籠めての籠の字は同じである。
ならばこそ、手紙は心を籠めて書くのである。
家にじっとしているからの心境である。
昨今の時世、巣籠という言葉が定着している。