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2023年03月31日

『松尾芭蕉俳句集』より(薄紅葉)

                 色付きて豆腐に落ちて薄紅葉


出された豆腐の上にたまたま紅葉の葉が落ちた。
豆腐の白と薄紅葉の色の組み合わせが良い。
紅葉が赤だったらそれも亦良い。
  

Posted by okina-ogi at 07:28Comments(0)書評

2023年03月30日

『松尾芭蕉俳句集』より(秋)

                 見渡せば詠むれ見れば須磨の秋


須磨は源平の戦いの地。
その昔を思い浮かべたろうが、今見る景色を近景、中景、遠景と言葉を違えて書いている。
技巧的な句である。
  

Posted by okina-ogi at 07:45Comments(0)書評

2023年03月29日

『松尾芭蕉俳句集』より(ふくと汁)

                 あらなんともなきやきのふは過ぎふくと汁


蕪村の句にも河豚を題材にしたものが多くあった。
芭蕉も河豚鍋を食べたが、何ともなかったため息を吐いた。
当時は。河豚を食べるのは命がけだったに違いない。
  

Posted by okina-ogi at 07:58Comments(0)書評

2023年03月28日

『松尾芭蕉俳句集』より(山の月)

                 詠むるや江戸にはまれな山の月


江戸にも小高い山があった。
深川や下町に住んだ芭蕉にとっても山の上に出る月は珍しかった、
しばらくじっと眺めた。
  

Posted by okina-ogi at 09:08Comments(0)書評

2023年03月27日

『松尾芭蕉俳句集』より(杜若)

                 杜若にたりやにたり水の影


水に写った杜若が、にたりにたりというほどによく見える。
花を見ず、水の影に 関心を寄せた。
それは考え過ぎで、水影に写った花が杜若に見えたということかもしれない。
  

Posted by okina-ogi at 06:18Comments(0)書評

2023年03月26日

『松尾芭蕉俳句集』より(山桜)

                うかれける人や初瀬の山櫻


24歳の時の句。
初瀬は、奈良県の長谷寺で桜の名所である。
前書きに「初瀬にて人々花みける」とある。

  

Posted by okina-ogi at 08:31Comments(0)書評

2023年03月25日

『松尾芭蕉俳句集』より(月)

                 月ぞしるべこなたへ入らせ旅の宿

芭蕉21歳の時の句である。
晩年の句と言ってもおかしくない。
月の明かりが今宵の宿に導くように照らしてくれている。
宿も客を待ちわびている。
ほんのりとした情を感じる。

  

Posted by okina-ogi at 09:02Comments(0)書評

2023年03月24日

村上鬼城の句』より(初雪)

                 初雪の見事に降れり万年青の実

初雪が降った。
庭に植えてある万年青(おもと)に)雪が積もった。
雪の白と万年青の赤い色が美しい。

  

Posted by okina-ogi at 08:36Comments(0)書評

2023年03月23日

村上鬼城の句』より(余寒)

                 世を恋ふて人を怖るる夜寒かな


鬼城は耳が遠かったから、おのずから世に出ることは好まなかった。
人に会うのが嫌いではなかったが、社交家ではなかった。
仕事は、当時代筆業、今では資格が必要な行政書士、司法書士で生計を立てていた。
子供も多かったが、立派に育てた。
しかし、夜寒の時は世間を身近に、人を怖れる気持ちになった。
  

Posted by okina-ogi at 09:40Comments(0)書評

2023年03月22日

村上鬼城の句』より(鷹)

                  鷹老いてあはれ鳥と飼われけり


鷹と言えば鳥の中の王のような存在だが、老いてはその逞しさが見られない。
まるで普通の鳥のように飼われている。
鬼城の句には、動物の老いや死に目を注いだ句が多い。
  

Posted by okina-ogi at 09:15Comments(0)書評

2023年03月21日

村上鬼城の句』より(蟷螂)

                 蟷螂に負けて吠え立つ子犬かな


子犬と蟷螂の組み合わせが面白い。
写生句だからその場面に立ち会ったのだろう。
子犬は蟷螂に負けて吠える。
なんとも蟷螂の逞しさよ。
子犬には可哀そうだが、鬼城は小動物の勝ちに微笑んだかもしれない。
  

Posted by okina-ogi at 09:06Comments(0)書評

2023年03月20日

村上鬼城の句』より(冬蠅)

                  冬蠅の死にどころなく歩きけり


冬の蠅の活動は、冬にはすっかりなくなり生を終える。
ところが、その寒さに耐えて生きている蠅もいる。
日のさす畳の上を飛ぶこともなく歩いている。
まるで死に場所を探しているように感じた。
動きも夏の俊敏さはない。
  

Posted by okina-ogi at 08:58Comments(0)書評

2023年03月19日

村上鬼城の句』より(赤蜻蛉)

                 大風や石をかかへる赤蜻蛉


秋は台風の季節でもある。
物陰に隠れて避難すればよい:のだろうが、逃げ遅れた赤蜻蛉がいる。
岩を抱くように台風ににもめげずにいる姿にいとしさも感じる。























  

Posted by okina-ogi at 08:38Comments(0)書評

2023年03月18日

村上鬼城の句』より(i稲雀)

稲雀降りんとするや大うねり


稲田の雀の動きをダイナミックに描写している。
降りんという言葉に天孫降臨を連想するが、鋭く地に向かって飛ぶ姿を表現している。
そし地面に降り舞いあがる。
その数は多く群れを成している。
  

Posted by okina-ogi at 07:49Comments(0)書評

2023年03月17日

村上鬼城の句』より(蛍)

                 蛍来よ来よ魂も呼んで来よ


「来よ」という言葉を3回も使っている。
そしてしっかりと五七五の俳句の定型にして詠んでいる珍しい句である。
主人公は蛍だが、魂の運び屋の役である。



  

Posted by okina-ogi at 07:54Comments(0)書評

2023年03月16日

ちょっと難しいが大事な言葉③

 千利休の名前には諸説あるが、
「名利共に休す」から来ているという説が一般に知られている。
先祖は源氏に繋がり田中を名乗っていた。
侘び、寂の心を茶道として広めた。
千家は、裏千家として今も続いている。

他人を先にして自分後にするという言葉に近い。
人は自分の利を先に求めるものだからこの自己抑制が必要になる。
このことは日本人に残されているが、戦後薄くなっている気がする。
  

Posted by okina-ogi at 10:36Comments(0)書評

2023年03月16日

村上鬼城の句』より(まひまひ)

                 まひまひや影ありありと水の底
まひまひは蝸牛のこと。
水面を渡ることもあるが、その水底に影がくっきり見えた。
梅雨の時期、夏の季語になっている。
でんでん虫の愛称もあって童謡にもなっている。


  

Posted by okina-ogi at 08:13Comments(0)書評

2023年03月15日

ちょっと難しいが大事な言葉②

 「初覚」
初めて理解納得するという意味。
人は、知らぬものに謙虚に接するのが大事。
俳句もそのような感性が良い句を生む。
その感動を秘めた句が秀句になる。
しかしそれがなかなか難しい
『権威』 後藤静香著
に「瞬間」という教訓的な詩がある。

瞬間が全部であり
瞬間が永遠である
瞬間が初めてであり
瞬間が終わりである
一切を
ただこの瞬間に集中する
刻々の完成が
永遠の完成である
今の今なる自己の完成が
永遠の自己の完成である

 「初覚」(ショカク)の言葉は、45年前に数学者岡潔先生から教えられた言葉である。

岡先生
「仏教にショカクという言葉あります」
私「どんな文字を書くのですか」
岡先生
「僕、仏教嫌いだから(悟)の文字は使いません。悟のではなく謙虚でなければ、僕の話すこと分かり」ません。

45年経ってようやく納得できたかと嬉しさがわいてきた。
  

Posted by okina-ogi at 15:30Comments(0)日常・雑感書評

2023年03月15日

村上鬼城の句』より(雲雀)

                 百姓に雲雀揚がって夜明けかな


百姓は朝日の出る前に農具を用意して田畑に出てゆく。
そんなある日雲雀が啼いて夜明けになる。
ひと働きして朝飯を食べるのだろう。
  

Posted by okina-ogi at 08:04Comments(0)書評

2023年03月14日

『一茶句集』より燕)

                 流に腹をひたして飛ぶ燕


燕は天気に敏感な鳥である。
虫が、低気圧になると、地に近い低い場所にいることを知っている。
大雨が降り川が濁流になるとき、流れに腹を濡らすほどの高さを飛ぶ。
雛のえさををとるための行為でもある。
  

Posted by okina-ogi at 09:27Comments(0)書評