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2021年09月21日
2021年09月20日
『芥川竜之介俳句』より(黒南風)
黒南風の潮騒ひけるたまゆらや
黒南風は梅雨の暗い空に吹く風で、白南風と区別される。
この句にもたまゆらが使われている。
そして、黒南風と海の組み合わせも作者の好むところである。
潮騒がひける一瞬を句にした。
黒南風は梅雨の暗い空に吹く風で、白南風と区別される。
この句にもたまゆらが使われている。
そして、黒南風と海の組み合わせも作者の好むところである。
潮騒がひける一瞬を句にした。
2021年09月19日
『芥川竜之介俳句』より(別れ霜)
鉢前の著莪しどろや別れ霜

鉢前は、厠の近くにある手洗い容器。
その近くにある著莪の葉が乱れている。
霜のためなのだが、次第に気温も高くなり、葉も元のように生気を取り戻す。
別れ霜は、遅霜のことで作物に被害を与える。

鉢前は、厠の近くにある手洗い容器。
その近くにある著莪の葉が乱れている。
霜のためなのだが、次第に気温も高くなり、葉も元のように生気を取り戻す。
別れ霜は、遅霜のことで作物に被害を与える。
2021年09月18日
2021年09月17日
2021年09月16日
『芥川竜之介俳句』より(秋風)
手一合零余子貰うや秋の風

秋風が吹いている日であった。
両手にいっぱい零余子をもらった。
一合ほどもあるだろうか。
零余子は山芋の実で小粒だが、零余子ご飯にして食べられる。
山芋の蔓に生っている。

秋風が吹いている日であった。
両手にいっぱい零余子をもらった。
一合ほどもあるだろうか。
零余子は山芋の実で小粒だが、零余子ご飯にして食べられる。
山芋の蔓に生っている。
2021年09月15日
2021年09月14日
2021年09月13日
2021年09月12日
『芥川竜之介俳句』より(凩)
凩のうみ吹きなげるたまゆらや
たまゆらは、古語で一瞬、かすかにという意味である。
芥川は、木枯しを題材にした句が多い。
いづれにしても難解な句である。
海に吹く凩が海水を吹き上げるように思えたのである。
たまゆらは、古語で一瞬、かすかにという意味である。
芥川は、木枯しを題材にした句が多い。
いづれにしても難解な句である。
海に吹く凩が海水を吹き上げるように思えたのである。
2021年09月11日
『芥川竜之介俳句』より(寒さ)
白鷺は後姿も寒さかな

白鷺という名前の鳥はいない。
学術的な名前と異なっている。
大きい鷺はダイサギと呼ばれている。
冬の鷺は寒風に身を丸めているような姿をしていることがある。

白鷺という名前の鳥はいない。
学術的な名前と異なっている。
大きい鷺はダイサギと呼ばれている。
冬の鷺は寒風に身を丸めているような姿をしていることがある。
2021年09月10日
『芥川竜之介俳句』より(鬼灯)
霧雨や鬼灯残る草の中

季節は夏から秋に移り、雨は霧雨になった。
草むらを見つめると鬼灯(ほうずき)があるのに気づく。
赤い色でよく目立つ。
実は、薬用になるが食べられない。

季節は夏から秋に移り、雨は霧雨になった。
草むらを見つめると鬼灯(ほうずき)があるのに気づく。
赤い色でよく目立つ。
実は、薬用になるが食べられない。
2021年09月09日
2021年09月08日
『芥川竜之介俳句』より(蝗)
初秋や蝗つかめば柔らかき

季語は初秋か蝗か。
蝗に関心の比重をかけているような気がする。
芥川の句は同じスケッチを言葉を変えて作っているのが特徴だ。
初秋や蝗握れば柔らかき
初秋の蝗つかめば柔らかき
いずれも蝗をつかんだ感触を詠んでいる。
柔らかさというところから雌の蝗を想像させる。

季語は初秋か蝗か。
蝗に関心の比重をかけているような気がする。
芥川の句は同じスケッチを言葉を変えて作っているのが特徴だ。
初秋や蝗握れば柔らかき
初秋の蝗つかめば柔らかき
いずれも蝗をつかんだ感触を詠んでいる。
柔らかさというところから雌の蝗を想像させる。
2021年09月07日
『芥川竜之介俳句』より(春雨)
春雨の中や雪おく甲斐の山

「飯田蛇笏へ贈る文のはしに」と前書。
甲斐の山は高く春雨の降る頃も雪を抱いている。
俳人飯田蛇笏の住まいは、甲府にあった。
アララギ派の俳人でもあり重きをなした。
雪を抱いた山は、甲斐駒ヶ岳であろうか。

「飯田蛇笏へ贈る文のはしに」と前書。
甲斐の山は高く春雨の降る頃も雪を抱いている。
俳人飯田蛇笏の住まいは、甲府にあった。
アララギ派の俳人でもあり重きをなした。
雪を抱いた山は、甲斐駒ヶ岳であろうか。
2021年09月06日
2021年09月05日
『芥川竜之介俳句』より(山茶花)
山茶花の莟こぼるる寒さかな

寒い冬に山茶花が莟をつけて、咲いて散るのだが、憐れにも莟のままに落ちてしまうものもある。
花が咲いても寒さにしおれる。
山茶花が咲いた道で焚火をする童謡もある。

寒い冬に山茶花が莟をつけて、咲いて散るのだが、憐れにも莟のままに落ちてしまうものもある。
花が咲いても寒さにしおれる。
山茶花が咲いた道で焚火をする童謡もある。
2021年09月04日
『芥川竜之介俳句』より(菜の花)
菜の花は雨によごれる育ちかな

菜の花の黄色の美しさは天来のものに感じる。
特に密生して咲いている風景は、その黄色がなお更美しい。
雨に汚れるという表現は、芥川らしい。
唱歌「朧月夜」を口ずさみたくなる。

菜の花の黄色の美しさは天来のものに感じる。
特に密生して咲いている風景は、その黄色がなお更美しい。
雨に汚れるという表現は、芥川らしい。
唱歌「朧月夜」を口ずさみたくなる。
2021年09月03日
『芥川竜之介俳句』より(春風)
春風の篠に消えたる麓かな

篠の生い茂った場所からは、山の麓は見えず、山の端だけが見える。
そして春風が吹いている。
篠は繁殖力が強い。
放置した農地に篠は生えているが、田舎でも篠林はほとんど見られなくなった。

篠の生い茂った場所からは、山の麓は見えず、山の端だけが見える。
そして春風が吹いている。
篠は繁殖力が強い。
放置した農地に篠は生えているが、田舎でも篠林はほとんど見られなくなった。
2021年09月02日
『芥川竜之介俳句』より(星月夜)
星月夜山なみ低うなりにけり

前書きはないが、京の山を詠んだ句のような気がする。
この句の前後に京の句が連作としてあるからである。
星月夜が美しく、山は暮れて低く見える。

前書きはないが、京の山を詠んだ句のような気がする。
この句の前後に京の句が連作としてあるからである。
星月夜が美しく、山は暮れて低く見える。