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2021年08月31日

『芥川竜之介俳句』より【葉柳)

                  葉柳や河原は暮れぬ石のいろ


前書きに「加茂の堤」と書いてある。
河原は賀茂川である。
青柳が植わっている。
日は暮れようとしている。
その時目に入ってきたのは河原の石の色である。
  

Posted by okina-ogi at 06:23Comments(0)書評

2021年08月30日

『芥川竜之介俳句』より(春雨)

                  春雨に落つる椎の古葉かな


椎は常緑樹であるが、春になると新芽が出て、古い葉は散る。
我が家には楠があるが、古葉が散ることは同じだ。
風に吹かれてではなく、柔らかい春雨に濡れて落ちるところに情感がある。
  

Posted by okina-ogi at 08:37Comments(0)書評

2021年08月29日

『芥川竜之介俳句』より(霞)

                 沼のはに木のそそりたる霞かな


沼の周囲には、何本となく大きな木が植わっている。
その沼と木を霞が覆っている。
中国や韓国でこんな風景を見たような気がする。
木は柳だった。
  

Posted by okina-ogi at 07:44Comments(0)書評

2021年08月28日

『芥川竜之介俳句』より(時雨)

                  時雨るるや犬の来てねる炭俵


冷たい雨が降ってきた。
犬といえども雨やどりがしたくなったのだろう。
炭小屋をを見つけ炭俵の上に寝場所を得た。
  

Posted by okina-ogi at 07:55Comments(0)書評

2021年08月25日

『芥川竜之介俳句』より(陽炎)

                  かげろふや猫にのまるる水たまり


道の先を見ると陽炎が立っている。
水たまりがあるらしく猫が水を飲んでいる。
猫は、水道などのきれいな水ではなく雨水のような水を好む。
  

Posted by okina-ogi at 09:14Comments(0)書評

2021年08月24日

『芥川竜之介俳句』より(暑さ)

                 木の枝の瓦にさわる暑さかな

家に近いところに木が植わっていて、枝は屋根にのびている。
その枝が瓦に触れる。
暑さを感じるのは木の枝ばかりではない。
  

Posted by okina-ogi at 15:52Comments(0)書評

2021年08月20日

『芥川竜之介俳句』より(夏山)

                  夏山やうす日のあたる一ところ

京の賀茂川から見た風景。
夏山は東山である。
その夏山にひとところ薄日がさしているところがある。
  

Posted by okina-ogi at 14:31Comments(0)書評

2021年08月19日

『芥川竜之介俳句』より(山焼き)

                 雨ふるやうすうす焼くる山のなり


山焼きの日雨が降っている。
火はじわじわと山を昇っていく。
そして山の形が見えてくる。
  

Posted by okina-ogi at 11:42Comments(0)書評

2021年08月18日

『芥川竜之介俳句』より(夏椿)

                  静かさに堪へず散りけり夏椿


夏椿は茶花である。
咲いたと思うとすぐ地に落ちる。
その儚さの情感が茶人にはひかれる。
静けさがあると、花の落ちる音も聞こえてくる。
それも次から次へとという散り方である。
  

Posted by okina-ogi at 17:53Comments(0)書評

2021年08月17日

『芥川竜之介俳句』より(雪解け)

                  雪解けに葉を垂らしたる八つ手かな


雪が降り、八つ手の葉も隠れていたが、雪解けになって、雪の重みで葉が垂れているのが目に入った。
雪はかなり降ったのであろう。
  

Posted by okina-ogi at 08:43Comments(0)書評

2021年08月16日

『芥川竜之介俳句』より(草萌ゆる)

草萌ゆる土手の枯草日かげかな


枯草の中に若い春の草が顔を出した。
枯草が日かげになっても土手のあちこちに若草が生えている。
萌ゆるという言葉には生気がある。
  

Posted by okina-ogi at 14:18Comments(0)書評

2021年08月13日

『芥川竜之介俳句』より(春日)

                 草の家の柱半ばに春日かな

草の家は自宅のこと。
その家の柱に春の日がさしている。
日ざしで春のおとずれを感じる。
  

Posted by okina-ogi at 16:19Comments(0)書評

2021年08月12日

『芥川竜之介俳句』より(残雪)

                 残雪や小笹にまじる竜の髯


雪が残って背の低い笹の上にある。
その笹の下には、竜の髯が緑を失わず、青い実をつけてのぞいている
。  

Posted by okina-ogi at 09:14Comments(0)書評

2021年08月11日

『芥川竜之介俳句』より(冬の日

                  冬の日や障子をかする竹の影


障子に竹の影が写って揺れている。
冬の日がさし、わずかに風が吹いているのであろう。
障子は閉めたままに。
  

Posted by okina-ogi at 05:37Comments(0)書評

2021年08月10日

『芥川竜之介俳句』より(合歓の花)

荘厳の甍に暮れよ合歓の花


唐招提寺の甍を連想した。
平安時代の甍は現在取り換えられたが、芥川の時代はあった。
寺に合歓の木があったか記憶にないが、暮れかかる中にひっそり咲いている。
  

Posted by okina-ogi at 06:18Comments(0)書評

2021年08月09日

『芥川竜之介俳句』より(蝉)

                   庭の空に蝉一声や月明かり


庭の空というから、家も近くを飛んだ蝉であろう。
その一瞬の声が月明かりの中にした。
季語は蝉である。
  

Posted by okina-ogi at 07:10Comments(0)書評

2021年08月08日

『芥川竜之介俳句』より(栗拾い)

                 月の夜の落栗拾い尽くしけり


不思議な句である。
昼明るい時に栗を拾わず、月明かりの中に拾う。
まるで「火中の栗を拾う」という故事を思わせる。
そして、拾いつくしたというから驚きだ。
  

Posted by okina-ogi at 07:32Comments(0)書評

2021年08月07日

『芥川竜之介俳句』より(野分)

                 大いなる帽子野分に黒かりし

芥川が麦藁帽子を好んだと思わせる写真を見た記憶がある。
しかしこの場合、西洋帽であろう。
紳士のいでたちで嵐の中に立っている。
雨はやんでいるが風は強い。
大事な帽子を押さえて飛ばないようにしている姿が浮かぶ。
  

Posted by okina-ogi at 07:07Comments(0)書評

2021年08月06日

『芥川竜之介俳句』より(霞)

                  あらあらし霞の中の山の壁


この山の景色も朝鮮半島のものだろうか。
岩山は壁のようになって聳えている。
そして全体に霞が掛かっているが荒々しい。
妙義山を連想させる。
  

Posted by okina-ogi at 06:36Comments(0)書評

2021年08月05日

『芥川竜之介俳句』より(今朝の秋)

                 八道の山は禿げたり今朝の秋


良く晴れた秋の朝、山を見ると木々がわずかにしかない。
禿山と言ってよい。
八道は朝鮮半島の意味で、日本本土の山との違いに驚いている。
  

Posted by okina-ogi at 07:28Comments(0)書評