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2020年06月30日

「漱石句集」より(柚子)

            いたつきも久しくなりぬ柚子は黄に


病気も長くなった。
なぜか柚子の実が目に入ってくる。
その黄色も目にしみる。      
  

Posted by okina-ogi at 09:25Comments(0)書評

2020年06月29日

「漱石句集」より(一葉)

           雲を洩る日ざしも薄き一葉哉

桐の葉が地に落ちる。
そこに雲から漏れた日ざしがさす。
秋だなあという気がしてくる。
  

Posted by okina-ogi at 10:24Comments(0)書評

2020年06月28日

「漱石句集」より(天の河)

天の河消ゆるか夢の覚束さ


星空の夢を見た。
天の河もあったような気がする。
気がするというのも夢の覚束なさである。
  

Posted by okina-ogi at 14:11Comments(0)書評

2020年06月27日

「漱石句集」より(秋風)

             秋風やひびの入りたる胃の袋

漱石のかかえる病気は、胃潰瘍である。
静養のため出かけた修善寺で大吐血をした。
だから自分の胃はひびが入っているというのだ。
  

Posted by okina-ogi at 08:06Comments(0)書評

2020年06月26日

「漱石句集」より(天の川)

別るるや夢一筋の天の川


胃潰瘍を患い、修善寺に静養した漱石だったが、吐血して危篤に陥った。
世にいう修善寺の大患である。
この句は、病が良くなりつつある時の句である。
天の川の季語が光っている。
  

Posted by okina-ogi at 08:40Comments(0)書評

2020年06月25日

「漱石句集」より(松の秋)

            なつかしき土の臭いや松の秋

秋になったが、松は緑を失っていない。
その松の木の下に来てみるとかすかに土の臭いがする。
何か懐かしさを感じる。
  

Posted by okina-ogi at 08:42Comments(0)書評

2020年06月24日

「漱石句集」より(黄菊)

            恩給に事足る老いの黄菊かな


恩給をもらうのは漱石ではない。
質素な老後を過ごしている老人は、菊の世話を楽しそうにしている。
自分もそんな老後を過ごすとも考える。
菊の色は黄色である。
  

Posted by okina-ogi at 08:54Comments(0)書評

2020年06月23日

「漱石句集」より(朝貌)

             朝貌や惚れたる女も二三日


好きになった女性に惹かれるのも二三日。
まるで朝顔が咲いてしぼんでしまう日数に似ている。
漱石は、意外と女性には淡泊だった。
  

Posted by okina-ogi at 08:28Comments(0)書評

2020年06月22日

「漱石句集」より(ところてん)

            ところてん叩かれてゐる清水かな


冷蔵庫がなかった時代である。
水をためる器のの中にところてんを入れて冷やす。
流れ落ちてくる清水に叩かれているようだ。
  

Posted by okina-ogi at 07:54Comments(0)書評

2020年06月21日

「漱石句集」より(のうぜんの花)

            のうぜんの花数えて幾日影


のうぜんかずらのだいだい色は、あざやかである。
毎日毎日花の数を数えたくなる。
花の咲いている日々も長い。
  

Posted by okina-ogi at 09:37Comments(0)書評

2020年06月20日

「漱石句集」より(草の花)

             本名は頓とわからず草の花

植物学者なら雑草と言ってはいけない。
雑草という草はなく固有名詞がある。
漱石先生なら許されるし、目ざとく名もわからない花を見つけたと褒められても良い。
  

Posted by okina-ogi at 08:37Comments(0)書評

2020年06月19日

「漱石句集」より(白露)

            白露に研ぎすましたる鎌の色

農耕の機械が導入されるまでは、牛や馬がその役割をした。
母屋の端に小屋があった。
その家畜に食べさせるために草を刈った。
鎌は、よく研いである。
露の残る朝の鎌はよく切れそうである。
  

Posted by okina-ogi at 08:38Comments(0)書評

2020年06月18日

「漱石句集」より(梅)

          一輪を雪中梅と名(なづ)けけり


梅の花が咲いてから雪が降ることがある。
枝に雪が積もっている。
その一輪を雪中梅と名づけた。
越後の清酒に「雪中寒梅」というのがある。
  

Posted by okina-ogi at 09:40Comments(0)書評

2020年06月17日

「漱石句集」より(田螺)

             ぶつぶつと大なる田螺の不平哉


水田にいる田螺である。
今は、すっかり見られなくなった。
小さい時の思い出の中にしかいない。
田螺が泡を吹いているのを不平ととった。
  

Posted by okina-ogi at 08:49Comments(0)書評

2020年06月16日

「漱石句集」より(梅)

          詰屈な梅を描くや謝春星


謝春星は、与謝蕪村の別号である。
酒井抱一と比較したかはわからないが、蕪村の絵を伸び伸びしていないと断じている。
  

Posted by okina-ogi at 08:40Comments(0)書評

2020年06月15日

「漱石句集」より(梅の花)

            抱一は発句を読んで梅の花

酒井抱一は、身分の高い武士であり、画家としても知られている。
その抱一が発句(俳句)も詠んでいる。
梅の花の句である。

  

Posted by okina-ogi at 07:22Comments(0)書評

2020年06月14日

「漱石句集」より(年の暮)

やかましき姑健なり年の暮

大晦日が近づいてくると、、何を準備しろなど姑もうるさくなる。
嫁の間に立って、夫としても気を使う。
  

Posted by okina-ogi at 00:03Comments(0)書評

2020年06月13日

「漱石句集」より(雪)

             炭を積む馬の背に降る雪まだら

暖を取るための炭を積んだ馬の背に雪が降りかかる。
大雪ではないが、まだらに雪をつけている。
明治、大正時代にはよく見られた風景である。
  

Posted by okina-ogi at 10:44Comments(0)書評

2020年06月12日

「漱石句集」より(寒さ)

               巌窟の羅漢どもこそ寒からめ

大分県の耶馬渓に近い羅漢寺での一句。
冬羅漢をみると寒さを感じないではいられない。
  

Posted by okina-ogi at 09:23Comments(0)書評

2020年06月11日

「漱石句集」より(春)

                神かけて祈る恋なし宇佐の春


妻以外に女人恋うことはない。
そういう心では参拝しない。
宇佐の春は、心身ともに温かさがある。
  

Posted by okina-ogi at 08:12Comments(0)書評