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2022年01月31日

『蕪村俳句集』より(名月)

                 名月や神泉苑の魚躍る


京の神泉苑は、二条城に近い。
空海が雨ごいをした場所としても知られている。
太古、京都の盆地は湖だったともいわれている。
そのの名残をとどめている場所としても知られている。
句意は平易である。
  

Posted by okina-ogi at 07:14Comments(0)書評

2022年01月30日

『蕪村俳句集』より(月)

                 月天心貧しき町を通りけり


月が真上に照っている。
家も少なく貧し町に見える。
そんな中を通り抜ける。
  

Posted by okina-ogi at 07:34Comments(0)書評

2022年01月29日

『蕪村俳句集』より(花火)

                 花火せよ淀の御茶屋の夕月夜


今宵は、淀で花火の打ち上げがある。
それを聞き、お茶屋の縁に座っている。
しかし、なかなか打ちあがらない。
夕月だけが目に入る。
  

Posted by okina-ogi at 07:13Comments(0)書評

2022年01月28日

『蕪村俳句集』より(秋の峰)

                 立去ㇽ事一里眉毛に秋の峰寒く


前書きに妙義山とある。
蕪村は、上野(群馬県)まで足を延ばしていたのだ。
妙義山は、山全体が岩という奇峰である。
一里ほど山から離れその全容をしかと見たのである。
  

Posted by okina-ogi at 07:58Comments(0)書評

2022年01月27日

『蕪村俳句集』より(朝顔)

                  朝がほや一輪深き渕のいろ


朝顔が咲いているが、その一輪に目をはせる。
何やら渕が濃いような気がする。
同じ茎に咲いている花も色が違っている。
  

Posted by okina-ogi at 07:36Comments(0)書評

2022年01月26日

『蕪村俳句集』より(薄)

                 山は暮れて野は黄昏の薄かな

もう日は山の端に落ちて、山は暮れてしまった。
野の薄がどうやら見える。
家々の灯りもわかる明るさの中を家路に向かう。
蕉門に野沢凡兆がいて

時雨るるや黒木積む屋の窓明かり

冬の暖を取る黒木の積まれた窓の明かりが何とも言えず心を和ましてくれる。
しかも外は冷たい雨が降っている。

月ぞ導こなたにいらせ旅の宿

これは、20代の芭蕉の句である。
旅の宿を月明かりが導いてくれるというのである。
この俳句の大家の句に共通しているのは、灯、つまりは人の世の懐かしさだと感じる。

街の灯のひとつひとつの夜長かな

この句もそのような懐かしの気持ちを籠めている。
拙句である。   
  

Posted by okina-ogi at 07:44Comments(0)書評

2022年01月25日

『蕪村俳句集』より(柳散る)

                  柳散り清水涸れ石処々


この柳は下野(栃木県)の遊行柳で歌枕になっている。
蕪村が訪ねた時には、柳の葉はないし、水も涸れていた。
ただ柳の根元に石がところどころにあるだけだった。
  

Posted by okina-ogi at 08:39Comments(0)書評

2022年01月24日

『蕪村俳句集』より(無季)

                 大文字やあふみの空もただならぬ


加茂川の対岸から大文字山を見ている。
空が暗くなって、雨が降りそうになった。
近江はその先にあり雨がふりだしているだろう。
  

Posted by okina-ogi at 08:00Comments(0)書評

2022年01月23日

『蕪村俳句集』より(夕だち)

                 夕だちや青葉をつかむむら雀


夕立の中、雀が地に群がっている。
吹き飛ばされないように、草をつかんでいる。
普通は、藪の中に身を隠すのだろうが間に合わなかったのだろう。
そうした場所がなく、地にいて夕立を受けることになったのかもしれない。
いずれにしても、なかなか見られない光景である。
  

Posted by okina-ogi at 08:05Comments(0)書評

2022年01月22日

『蕪村俳句集』より(涼しさ)

                 涼しさや鐘をはなるゝかねの声


寺の鐘の音がして涼しさを感じる。
音は、物質のように、鐘から離れて自分のところに届くようだ。
蕪村の句にはこうした動きが感じられる句が多い。
  

Posted by okina-ogi at 07:21Comments(0)書評

2022年01月21日

『蕪村俳句集』より(行涼)

                 網打の見えずなり行涼かな


音からして近くの川で網打ちをしているらしい。
岸からか船を浮かべてかはわからないが、音は気にならない。
良い涼みになっている。
  

Posted by okina-ogi at 08:40Comments(0)書評

2022年01月20日

『蕪村俳句集』より(祇園会)

                  祇園会や真葛原の風かほる


真葛原は東山山麓の台地である。
祇園会の熱気を覚ますように、そこから風が吹いてくる。
蕪村の時代も祇園祭は盛んだった。
  

Posted by okina-ogi at 08:25Comments(0)書評

2022年01月19日

『蕪村俳句集』より(夏の月)

                 夜水とる里人の声や夏の月

夜水とは夜に田に水を引くことである。
足元を照らすのは、夏の月である。
「水を引いたぞ」と里人の声がする。
稲はまだ水を欲している。
  

Posted by okina-ogi at 07:11Comments(0)書評

2022年01月18日

『蕪村俳句集』より(蓮)

                 蓮の香や水をはなるる茎二寸


蓮の花は、茎が二寸ほど伸びたところに咲き匂いを放っている。
画人、蕪村のスケッチである。
蓮の花は、鶴岡八幡宮で見たことがある。
剣道部の中学生がいた。

蓮の花少年剣士の頬の色

ただ、蓮の花の香りは意識できなかった。
風でもあれば蓮池から匂いがしてきたかもしれない。
  

Posted by okina-ogi at 08:48Comments(0)書評

2022年01月17日

『蕪村俳句集』より(ゆうがお)

                 ゆふがほや黄に咲きたるものも有るべかり


夕顔は、白にピンクが入った花びらだという観念がある。
それが黄色に咲いているのは、花の種類を間違えたのではないかと思ってしまう。
植物図鑑で調べたくなる。
  

Posted by okina-ogi at 08:56Comments(0)書評

2022年01月16日

『蕪村俳句集』より(蝸牛)

                 こもり居て雨うたがふや蝸牛


身を殻の中に隠して雨が降っているか疑っている蝸牛の姿が滑稽である。
動物の俳句かるたがあったが採用されても良い。
当世、この時期ならコロナに恐れて、巣籠するのに似ている。
  

Posted by okina-ogi at 08:26Comments(0)書評

2022年01月15日

『蕪村俳句集』より(夏野)

                   行々てここに行々夏野かな


漢詩の「行き行きて重ねて行き行く」をふまえている。
さらに、曽良の
行き行きて倒れ伏すとも萩の原
も頭の片隅にあったかもしれない。
  

Posted by okina-ogi at 07:54Comments(0)書評

2022年01月14日

『蕪村俳句集』より(瓜茄子)

                  水桶にうなづきあふや瓜茄子


ユーモラスな句である。
一緒に水桶に入れられた、胡瓜と茄子が水桶の中に浮かんで、うなづき合うように見えたというのである。
なお、瓜が胡瓜だということに断定ができない。
江戸時代の野菜に詳しい人に教えてもらいたい。
  

Posted by okina-ogi at 08:06Comments(0)書評

2022年01月13日

『蕪村俳句集』より(さみだれ)

                 さみだれや大河を前に家二軒


正岡子規は、この蕪村の句と、芭蕉の『奥の細道』に出てくる
五月雨を集めて早し最上川
を比較して、蕪村の句に軍配をあげた。
蕪村の句には、家が洪水で流されてしまいそうな緊張感があるというのである。
けれども、芭蕉の句は、荒い川の流れに、川下りをした驚きが表現されている。
甲乙つけがたいと思う。
両者の句には、共通して実感がある。
  

Posted by okina-ogi at 08:20Comments(0)書評

2022年01月12日

『蕪村俳句集』より(麻畠)

                 しののめや梅雨の近江の麻畠


麻畠は夏の季語だが、今日、それを見ることは少ない。
夜が明ける頃東の空は、東雲色に染まり明るくなってきた。
近江には麻畠が多い。
よく見ると、露が麻の葉についているのがわかる。
  

Posted by okina-ogi at 07:41Comments(0)書評