2016年06月04日
『カラスの補習授業』 松原始著 雷鳥社 1600円(税別)

専門書は、自分が専門にしている分野ならば、共通言語もあり理解できるものだが、門外漢には難解そのものである。それよりも目を通す気にもならないものだ。
難しいことを分かりやすく説明するのは理解する側よりさらに難しいことに違いない。カラスという身近な鳥に関心を持つ人なら是非一読してほしい。関心の薄い人間が読んでも引き込まれる文章である。カラスについての生物学的研究の土台の上に記述しているので、立派な専門書である。この点も、丁寧に解説してくれている。
『カラスの教科書』の続編であるが、ユーモラスなカラスの漫画チックな絵も随所に登場し、授業をリラックスさせてくれる。著者が書いているのは対照的に写実的なもので、画家のスケッチと言ってもおかしくない。
今回の圧巻は、著者が京都大学の大学院の時代の研究風景である。京都の町を、東奔西走駆け回り、駆け回り調査する風景である。大学は、京都で過ごしたこともあり、ついつい自分がカラスを追いかけている錯覚を起こした。ハシブトカラスとハシボソカラスの行動の違いが良く分かる。著者にとっては、カラスは、普通名詞ではなく固有名詞になっている。
Posted by okina-ogi at 10:09│Comments(0)
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