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2022年11月23日

『一茶句集』より(藪入り)

                 薮入や泪先立つ人の顔

子供が奉公先から休みをもらって帰って来た。
限られた時間にいろいろと話をし、ごちそうしたいと思うのは親心。
その想いもあって、泪を流すのは親が先である。
  

Posted by okina-ogi at 09:13Comments(0)書評

2022年11月22日

『一茶句集』より(熟柿)

                  くやしくも熟柿仲間の座につきぬ


「老懐」の前書きあり。
自分は歳をとって歯がない。
かたい柿が食べられない。
熟した柿を食べる身分になった。
それにしても悔しくはある。
  

Posted by okina-ogi at 08:02Comments(0)書評

2022年11月21日

『一茶句集』より(とろろ汁)

                 スリコ木で蠅を追いけりとろろ汁


山芋をすりこ木でこねているのだが蠅がつきまとってうるさい。
手で払うのでなくすりこ木で払った。
昔の人にとってとろろ汁はごちそうであった。
江戸時代から東海道の丸子で店を出していた丁子屋は、今も営業している。
  

Posted by okina-ogi at 08:38Comments(0)書評

2022年11月20日

『一茶句集』より(痩蛙)

                  痩蛙負けるな一茶是に有


前書きに「蛙たたかひ見にまかる。四月二日也けり」
蛙同士の戦いが始まっている。
どうしても小さな蛙に目が行く。
「負けるなよ、私はお前の味方だから」と声をかけたい心境である。
  

Posted by okina-ogi at 08:03Comments(0)書評

2022年11月19日

『一茶句集』より(なの花)

                  なの花の中を浅間のけぶり哉


浅間山を背景にして菜の花畑がある。
浅間山は、いつものとうり煙をはいている。
それにもまして菜の花の美しさよ。
  

Posted by okina-ogi at 07:27Comments(0)書評

2022年11月18日

『一茶句集』より(みそさざい)

                  みそさざいチョツチョツと何かいまいまし


みそさざいは、雀より小さい鳥で林や藪の中に住んでいる。
地味な鳥である。
鳴き声は、体が小さいながら大きい。
鷲の首につかまりながら大空を高く飛んだという伝説がある。
ちゃっかりものなのである。
  

Posted by okina-ogi at 08:46Comments(0)書評

2022年11月17日

『一茶句集』より(妙法の火)

                  妙法の火に点をうつ烏哉


妙法の山は、京都の松ヶ崎にある。
送り火を燃やす五山の一つである。
その火の前に烏が一羽飛んでいるのがわかる。
  

Posted by okina-ogi at 07:57Comments(0)書評

2022年11月16日

『一茶句集』より(蠅)

                  蠅一つ打てはなむあみだ仏哉


仏教の教えは殺生を禁じている。
小さな蠅でも例外ではない。
「南無阿弥陀仏」と拝んで許しを乞う。
  

Posted by okina-ogi at 08:06Comments(0)書評

2022年11月15日

『一茶句集』より(若竹)

若竹や山はかくれて入間川


竹林がある。
筍から若竹となり、日々目まぐるしく伸びてゆく。
そんな竹藪が、山を隠す。
近くには入間川が流れている。
  

Posted by okina-ogi at 07:23Comments(0)書評

2022年11月14日

「一茶句集』より」(雀)

                  我と来て遊ぶや親のない雀


「八才の時」という前書きがある。
この句もよく知られているが、一茶の生い立ちと無関係ではない。
実母は亡くなり、幼少の頃を思い出している。
幼名を弥太郎と言った。
親のない雀を自分と重ねている。
  

Posted by okina-ogi at 08:25Comments(0)書評

2022年11月13日

『一茶句集』より(小蝶)

                  麦に菜にてんてん舞の小てふかな


麦や菜の花が咲いている。
小さな蝶が行ったり来たりして舞っている。
麦に飛んでいくものもあれば、菜の花に飛んで行くものもある。
てんてんばらばらである。
  

Posted by okina-ogi at 08:01Comments(0)書評

2022年11月12日

『一茶句集』より(雪)

                  雪とけて村いっぱいの子供哉


雪国の描写である。
雪がふり止んで、今まで家にいた子供たちが外に出てきた。
雪合戦をしたり、雪ダルマを作ったり、そりをすべさせたり、思うままに遊んでいる。
ブリューゲルの絵を連想した。
  

Posted by okina-ogi at 08:23Comments(0)書評

2022年11月11日

『一茶句集』より(月)

                  あの月をとってくれろと泣く子哉


一茶の句で良く知られている句である。
アニミズムの世界が小さな子にはあるのである。
手の届く夜空にある月と子供には思える。
それが、かなわず泣くのである。
  

Posted by okina-ogi at 07:48Comments(0)書評

2022年11月10日

『一茶句集』より(春の雨)

                  一ツ舟に馬も乗りけり春の雨


春雨が小止みなく降っている。
その中を、人といっしょに舟に馬が乗っている。
大きな川舟であろうか、不思議な光景である。
大きい川でも橋がかけれられなかったことを考えればその通りなのであろう。
  

Posted by okina-ogi at 08:37Comments(0)書評

2022年11月09日

『一茶句集』より(雪)

                  是がまあつひの栖か雪五尺


五十歳の時の句である。
生れた地を終の棲家に決めた。
蔵に住んだのだが、雪は五尺も降る。
江戸に比べたら厳しい環境だ。
  

Posted by okina-ogi at 08:28Comments(0)書評

2022年11月08日

『一茶句集』より(海)

                  亡母や海見る度に見る度に


後年、坂本龍馬は、母から最初に教えてもらった文字が「海」だった。
詩人、三好達治は、詩の中に「海の中には母がいる」と書いた。
一茶は山国の育ちながら海が好きだった。
海を見る度に母を思う。
敢えて海の季節を言わない。
  

Posted by okina-ogi at 08:47Comments(0)書評

2022年11月07日

『一茶句集』より(雉)

                  雉うろうろうろうろ門を覗くぞよ


雉は警戒心が強い鳥かわからないが、人気のある所に姿を見せることがある。
この句では、しばらく門のあたりをうろついていることが強調されている。
「うろうろうろうろ」と句に言葉一ぱい使っている。
  

Posted by okina-ogi at 08:05Comments(0)書評

2022年11月06日

『一茶句集』より(花の春)

                  おのれやれ今や五十の花の春


一茶は自分の年齢を気にとめた俳人である。
生年月日は調べていないが、この春で五十になった。
桜の花が誕生五十の歳を迎えてくれた。
心も安定しているのを感じる。
  

Posted by okina-ogi at 07:46Comments(0)書評

2022年11月05日

『一茶句集』より(草の花)

                  石仏誰が持ちせし草の花


道のべの石仏に野草の花が置かれている。
野辺ではあるが仏に対する信心は変わらない。
誰が花を添えたのか分からない。
  

Posted by okina-ogi at 07:14Comments(0)書評

2022年11月04日

『一茶句集』より(芒)

                  人並や芒もさわぐははき星


ほおき星が見られると聞いて人が多く集まった。
光の尾を引いて夜空に輝く彗星は薄に似ていることか。
どれどれと薄も眺めいっているようだ。
  

Posted by okina-ogi at 07:39Comments(0)書評