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2012年09月12日

心に浮かぶ歌・句・そして詩⑮

今回も三好達治の詩である。高校1年生の国語で習った詩である。先生の説明と、朗読が良かった。高橋という名の先生だったことを憶えている。演劇にも関心を持っていた芸術家肌の国語教師だった。入学したばかり、しかも男子校だったこともあり、「桜の下を女子が語らいながら歩いている」と想像するだけでも、ほのぼのとした気持ちになった。
    甃(いし)のうへ

  あはれ花びらながれ
  をみなごに花びらながれ

  をみなごしめやかに語らひあゆみ
  うららかの跫音(あしおと)空にながれ
  をりふしに瞳(ひとみ)をあげて
  翳(かげ)りなきみ寺の春をすぎゆくなり
  み寺の甍(いらか)みどりにうるほひ
  廂々(ひさしびさし)に
  風鐸(ふうたく)のすがたしづかなれば

  ひとりなる
わが身の影をあゆまする甃(いし)のうへ

この作品は、三好達治が、東大の仏文科の学生の時に創作した詩である。


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Posted by okina-ogi at 05:42│Comments(0)日常・雑感
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